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お気に入り

お気に入りがたくさんあった。
小さな秘密がたくさんあった。

なんの面白みもない女子生徒だった。
髪の毛は肩につかないように。
スカートだって折らないように。
キーホルダーもつけないように。
優等生でいられるように。

なんの面白みもない女子生徒だった。
黒のハイソックスの下。
真っ赤なペディキュアが隠れていること。
きっと、あなたしか知らないわ。

朝。
白い日焼け止めを塗って。
高いファンデつけて。
心のうちも全部隠して仕舞って。
薄い、口紅をつけたなら。
最後。
足先の爪紅、忘れないでね。

お気に入りをたくさん持ってる。
みんな知らない、女子生徒の裏。
校則、いくつ破ってるかしら?
あなたならわかるかな。

ふたつ、離れたクラスの。
なんの、面白みもない男子生徒。
それがあなただった。

いつも、試験では満点で。
体育祭でも目立ってた。
なんの、面白みもない隙もない奴め。

まったく、面白みもないふたりぽっち。
今日は、寄り道してゲーセンに行くの。
明日は、静かな映画を見よう。
その次は、手をつなげたらいいなあ。

2/17/2026, 1:19:07 PM