"雪原の先へ""凍える指先"白々と輝きを纏う雪の大地に寝転がり、薄く曇りがかった太陽に手を伸ばす。けれども、凍える指先は空をつかむばかり。どこまでも行ける気がした。温もりを無くしていく身体を置いて、どこまでも、どこまでも。今でも時折夢を見る。白く、冷たく覆われた雪原の先へと思いを馳せて、いなくなりたい、と切実に願った日々のことを。
12/10/2025, 4:44:44 AM