静寂に包まれる教室の中で、私は黙々と勉強を進めていた。
視野にちらつく夜の景色を、今度はしっかりと捉えたとき、音を立てて教室のドアが開き、学年一爽やかといわれている青年が入ってきた。
彼は私を一瞥すると、柔らかな笑みを讃えながら話し掛けてきた。
「それ最近好きなの?」
机の上に置いてあったブラックコーヒーの缶を彼は指さした。
そして彼は、私が答える前に「前と趣味変わったね〜、意外かも」と言いながらコーヒー缶を取り上げて一番窓側の席に座り、こちらに手招きをしてきた。
仕方なく私が座ると、彼の席の上には月見団子と個包装のビターチョコレートや、その他諸々のお菓子が机いっぱいに広げられ、山積みとなっていた。
「今日は月が綺麗じゃない?いつも頑張ってる君が息抜きできるように、一緒にお月見しよ!」
半強制的にお月見をさせられつつも、ほんの少し心がほぐれるような気がして、窓の外の綺麗な月を見上げた。
やっぱり、いつになってもこの強引な幼馴染と見上げる月が一番綺麗だな。
小さな頃を二人で思い出していると、どちらからともなく自然に笑みが漏れた。
この二人の少しビターな物語は、お月見が終わってもなお続いている。
#君と見上げる月…🌙
9/14/2025, 2:21:47 PM