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「ねえ、私たちはこれからどうなるのかな」

夕暮れの下、私たちは机と向き合っていた。
先ほど言葉を吐いた私の友人はそう息を漏らした。

「いやこれからって言ってもさ、まずはこれを終わらせないとだよ」

私が指を指した先には課題の山が積み重なっていた。
真っ白なプリントをつまんで顔をしかめて彼女は目をそらす。

「そんな顔しないの 最終日までやって来なかったあんたが悪いんだからさ」
「はいはい やりますー やりますからー」

それでもなお不服げに頬を膨らませる彼女のデコに向かって一撃を食らわせてやろうか。そう思ったがそんなことをしても彼女の頬がさらに膨らみ、課題に向き合う時間も増えるだけなのは分かりきっていたのでやめておく。
こたつの温かさだけが私の苦しみを分かってくれているようだった。

「まあ、話戻すんだけどさ」

私の口はピクリと動きそうになったが一応は課題に向き合ってるようなので口を閉じることにした。

「ほら、私らってそのうちいつか大人になるわけじゃん」
「このままでいいのかなと」

そう目を落として語る彼女は少し意外だった。

「意外と将来のこととか考えてんだね」

その言葉はつい出てきた本音だ。私はきっとどこか彼女を下に見ていたのだろう。

「あはは そんな訳じゃ無いんだけど ふとね」

そう話す彼女はいつもより少し大人びていた。

「別に変わらないんじゃない? 私たちはきっと私たちのままだよ」

そうだと確信もないのに言えた。きっと大人になってもこのバカは後回しにするだろうし、私はそれを手伝ってしまうだろう。
それでも彼女の側にいたいとそう思うのも大人になっても変わらない。
だけど、こんなことを言うのは彼女が調子に乗るのはそれと同じぐらい分かるので伝えないけれど。
彼女は少し目をぱちくりさせると私に飛びついてきた。

「あはは そうだよね 何を思ってたんだろうね」

目にはほんのりと涙をにじませてる。私には何故彼女が急にこんな問いかけをしてきたのか分からないし分かる必要もないだろう。
それより今必要なのはこのバカの課題を片付けることだ。
こたつの中で触れた彼女の足は、少しだけ冷えていた。

2/22/2026, 6:18:31 AM