紅の記憶
あかい橋
あかい柱
あかい門
あかい額
長崎新地中華街
夢の断片
明るい庭
真昼のまどろみ
目を覚ますと
老婆のわたし
目の前には
かつての彼
その姿は昔のままで
「久しぶりだな」
「久しぶりね。何十年ぶりかしら」
「さあな、わからん」
「わたしはもうおばあちゃんなのに、
あなたはいつまでも若くて素敵ね」
「お前だって昔のままだよ」
「迎えにきたの?」
「そうさ」
「これからはずっと一緒?」
「そうさ、みんな待ってる。早くおいで」
差し出された大きな手
しわくちゃなわたしの手で握る
彼は強く握り返してくれた
そこで目が覚めた
11/22/2025, 12:32:29 PM