たかなめんたい

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『今日にさよなら』

ベッドに潜り込み、蛍光灯の明かりを消す。その瞬間に訪れる暗闇と静寂は、今日といういちにちが、過去のものへと変わる合図のようだ。

「さよなら」という言葉には、どこか永遠の別れのような響きがある。友人と別れるときは「またね」と言うし、職場を出るときは「お疲れ様」と言う。けれど、今日という日に対しては、やはり「さよなら」が一番しっくりくるのだ。なぜなら、全く同じ今日は二度と戻ってこないからだ。

瞼を閉じると、今日あった出来事が、まるでスライドショーのように断片的に浮かんでくる。うまくいったことの余韻よりも、言いそびれた言葉や、やるべきだった些細な後悔の方が、夜の静けさの中では輪郭をはっきりとさせる。それらがチクリと胸を刺すこともあるけれど、今の私にできるのは、それらを解決することではない。ただ認めて、手放すことだ。

深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。呼吸をするたびに、今日一日に纏った重たいコートを、一枚ずつ脱いでいくような感覚になる。楽しかったことも、辛かったことも、すべては今日の私を形作った要素であり、明日の私へと続く糧だ。

今日にさよならを告げることは、明日を新しい気持ちで迎えるための儀式なのかもしれない。完全にリセットすることはできなくても、一度ピリオドを打つことで、物語は次の章へと進むことができる。

「今日、ありがとう。そして、さよなら」

心の中でそう呟いて、私は眠りの淵へと身を委ねる。

2/18/2026, 4:00:17 PM