おいしん

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昔、天文学という学問が生まれた。
それは自ら光る星、恒星の動きを元に生み出されたものだった。
恒星は、それだけで目立ち注目される存在だったのだ。だから人々はその中でも一際明るい星を1番星として重要なものだと考えていた。

しかし、恒星とは別にその近傍には光を放つことのない地味な星があった。
動きに一貫性がないように見えたから、惑う星、惑星と名付けられた。
一見地味で、恒星の脇役のようにも見える惑星たちはその地味さとは裏腹に、地球が宇宙の中心ではない事や、地球がどのように生まれたか、また太陽がどのように生まれたかまで教えてくれた。
今も惑星は私たちに様々な知見を与え、そして多くの浪漫も与えてくれる。
星々を観測する私たちが生まれたのも恒星の上ではなく、その近くを回る惑星の上だった事を考えると、自ら光り輝く事自体はもちろん素晴らしいことだが、自ら光り輝くことがなくとも、いや光り輝かないからこそ重要な役割があるのだと宇宙は教えてくれているのだろう。

どの星になろうとも、その星になったことに意味があるのだ。

12/15/2025, 12:43:11 AM