寂しくて 波音希星作
夜の窓に映る ひとつの影
君の笑顔が 遠く霞んで
通り過ぎた あの日の風景が
今も胸の奥で 波を立ててる
街灯ひとつ消えて 音だけが残る
ありがとうさえ言えずに 黙ったまま
手を伸ばせば 届くと思ってた
でも今 君のぬくもりだけが 遠ざかる
寂しくて 夜空に声を投げた
返事のない星だけが 僕を包む
忘れたくて でも忘れられずに
君の影を 探して歩いてる
カフェの窓側 ふたりの席が空いてる
あの日のメニュー 今もそのまま
「また来ようね」って言った 笑顔の続きを
僕はまだ 引き出しの奥で 開けられずにいる
時計の針が 君を刻んでいく
どれだけ時がすぎても 変わらない想い
だけど言葉は風に乗って 消えていった
「さよなら」より 難しいのは その一言
寂しくて 夜空に声を投げた
返事のない星だけが 僕を包む
忘れたくて でも忘れられずに
君の影を 探して歩いてる
もしも願い叶うなら 君の笑顔に帰りたい
けれどその道を選ばず 僕はただここにいる
暗闇に浮かぶ記憶 手のひらで掬えずに
ひとり 泣いた夜を 明日へと変える
寂しくて 今もこの胸が鳴る
返事のない星だけが 僕を照らす
忘れたくて でも忘れたいのに
君の影を まだ探してしまう
寂しくて 静かな夜に包まれて
君の声を 心だけで響かせる
11/11/2025, 6:28:57 AM