「もう……」
恋人をおんぶして家に向かって歩いていく。
そんな彼女は気持ちよさそうな顔でスヤスヤ眠っている。
彼女と俺の共通の友達から「酔っ払って寝ちゃったから迎えに来て」と連絡があった。
気持ち悪くなっていないみたいだから良かったものの、ほとんど酔いつぶれているに近い。
家に帰ったら寝返せてあげるにしても、起きたらしじみの味噌汁でも作ろうかな。
レトルトのものがあったはず。
無防備な寝顔を覗く。
困った恋人に苦笑いしてしまうけれど、可愛いんだよな。
会社の忘年会だから変な輩が居ないから安心していたけれど、ここまで飲むのは注意だなー。
とはいえ。
明日は二日酔いで酷いことになるからそれがバツだな。
眠る前には頭が痛くならないように願いながら、撫でてあげよう。
そんなことを考えながら家に向かって足を早めた。
おわり
五七四、夜空を越えて
12/11/2025, 1:01:45 PM