「待ってて」
ふと、昔のことを思い出した。俺は元々芸能人の母と、有名漫画家の父のもとに生まれた。そして9歳まで両親のもとで育ち、10歳の時に施設に入った。理由はあまり人に言えることではないが、一言で言えば虐待されていたから。
芸能人、漫画家。この2つの職業は、ストレスが溜まりやすい職業だと、俺の知り合いは言っていた。
母は芸能界でのストレスを、父は漫画家界でのストレスを、俺に山ほどぶつけてきた。何度も何度も何度も何度も。
その結果訳あって、両親は捕まった。理由は単純。俺への虐待が世間にばれたから。
2人とも俺からいなくなる前に、小声でそっと呟いてきた。
「お前なんかいなきゃらよかった」
そう言って2人は警察の元へと旅立っていった。別に寂しいとは思わない。
どちらかといえば、虐待していた両親と離れられて精々したくらい。
今は養子として引き取ってくれた新しい両親のもとで、平凡な子供として暮らしている。
今は結構幸せな方だ。もう昔のことは思い出したくなかったんだけどな〜。
…んー?まだ気になるって?俺がどれだけ不幸かそんなに知りたい?
…待ってろ。そんなに焦らなくても大丈夫さ。
ま、そんなに人の不幸が好きなやつに、言いたいとは思わねえけどな。
2/14/2026, 8:02:19 AM