『夜景』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『夜景』
マンションの一室に、私は居た。
目の前には、倒れた人がいた。
もう二度と起き上がることはない。
ぼさぼさになった髪を解き、手ぐしを通そうとした。
紅く染った手や服を見て、私は罪を犯したことを悟る。
汚れてしまった服を脱いで、その部屋にあった服を着た。どの服も売れば、すぐ金になるようなものばかりだ。
罪を犯して気が抜けたのか、空腹が一気に襲ってきた。
手袋すればよかったと後悔しつつ、冷蔵庫に手をかける。
整頓された冷蔵庫には、昨日食べるであろう月見団子が置いてあった。
私は、月見団子を屍の隣で食べた。
20%の半額シールが貼られた月見団子はやけに味が濃い気がした。
電気をつけていない部屋は、月明かりに照らされている。窓から見える夜景は、この家に来た時と変わらずとても美しかった。
家の灯りの数だけ、灯りの数以上に人々は今日も息をしている。
最後の晩餐で、私は灯火の数々と命の美しさを、知った。
高校からの夜景を見ると、ふしぎと卒業を感じる。
1年の時はただただ綺麗だって見とれてたのにね。
数年だっただけでこんなに見える景色が変わるものなのか。
今見えるものを、いつまでも忘れないように居たいな。
『夜景』
上京して初めて、家に入った。
マンションの購入も荷物の運び込みも、父と母がぜんぶ手配してくれたから、私がやることといったら荷解きだけ。
せっかくの一人暮らしだというのに、こうもあれこれ世話を焼かれてしまっては、一人になった気がしない。
大学は自分で決めたが、住居は私が何もしないうちに決まってしまって、正直、自立した感じがない。
一人暮らしをはじめるのを節目に、「大人の道」を歩もうと思っていたのだが、そんな私の決意を知らない両親は、当然のように私の手を取って歩く。
「ここからは自分で行くから」
どこかの道の途中でそう言わなければならないのに。
私はまだ言えていない。
怖い。
親から離れるのが怖いんじゃない。自分が離れることを、親が拒んでくるのが怖い。離した手をまた掴んでくるのが怖い。
私の両親は、そういうことをしてきそうな気がする。
だから、まだ言えない。
……雨の音に誘われて、ふと、窓から外を見た。
細かな水滴越しに見える夜景は、テレビで見たのと同じように綺麗だった。
けれど、それはなんだか他人事のようで。
この部屋のように、誰かに用意されたもののようで。
窓から目を離し、またダンボールをひとつ開ける。
荷解き途中のこのダンボールだらけの部屋は、まだ私のものじゃない。
いつかくるだろうか。
この部屋を、ここから見る景色を、私のものだと言える日が。
誰かに囲まれて、寄りかかることを強制された状態じゃなく……私が私で歩ける日が。
焼け爛れていても
それがあなたと分かるのが
酷いものだと
夜景
・*:..。o♬*゚🌠💫⭐︎・*:..。o♬*゚🌠💫
(´。✪ω✪。 ` )
今日は月が綺麗、雲もいい感じ
電気もない、月の光だけで頼る場所から見る夜景は
心が落ちつける。そして覚悟を決めれる
よし、、寝よう。
私はもう二度と目を覚めることは無かった
【追記】100ハートありがとうございます!
夜景
君は覚えてるかな。僕と君が出会ったこの場所を。 ここからは夜景が見れるって評判良かったよね。ご飯も美味しいしさ。だから、また行きたいよねって話してたよね。 、、、、、、、なのに、なんで、、先に、、、、言っちゃっの?もっと綺麗な空の上に、 そこでさ。僕たまたまここの近く通ったから寄ってみたの寄ってみたの。 綺麗だった。すごく綺麗だったよ。でもね、前より暗くて、寂しくて、静かだった。はぁ。またいっしょに行けたらな。
夜景
悲しみにくれた夜。
空を見上げて、星を見るの。
それは、私に降り掛かって慰めてくれるみたいに
きらりきらり、きらりきらり。
輝いていた。
愛しさを知った夜。
外を眺めて、ふと気づくの。
あの時の星々が、祝福してくれているのだと。
きらりきらり、きらりきらり。
輝いていた。
どんな夜でも、私を照らしてくれた。
私の大切な景色。
夜景はとても綺麗である。
私は特に、夜空に星や月が輝いている景色が好きで、その夜景はまるで何かを照らしているようにみえる。
他にも、私は様々な夜景を想像したり、実際に画像にしてみたりすることもある。星がたくさんある夜空に、富士山や東京タワーなど、様々な有名なものを目立たせる景色が私は好き。
夜景を見に行こう!
そういきなり言い出した君に押し切られるように車の助手席に押し込められた。
外は雨だ。夜景なんて見えるわけが無い。
ラジオから流れる適当な声を聞き流しているうちにいつの間にか高速道路に乗っていた。
まさか、雨が降っていない夜景の見える場所まで行こうというのか?
まぁいいか、明日の朝までに帰ってこれれば。
(夜景)
昨日は中秋の名月。今日は満月。
綺麗な月を見ながらみたらし団子を食べた。
ずっとあの時間が続いていたらいいのにって思ったけど、
今もやっぱり大事。
「夜景」
ムルがいなくなってから、窓の外を見ることが増えた。
貴族も王族も同じようなものだと思っていたが、割と違うんだと分かる。行動が制限される時間が圧倒的に増えた。
自分のために動く貴族と、国のために動く王族か。ムルも大概自分のことしか考えていなかったが、やはりかなり自由が奪われていたのだ。彼女も彼女なりに頑張っていたのだ。
窓の外を見るようになったのは……どうしてだろう。
手が届かないものを想像して手に入れようとするからか。
あの家にはきっと恋人とペットが住んでいる、あの家では大家族が大皿をつついている…。
思えばムルも、黙って窓の外を見ていることがあった。
そんなことを思っていたら、夜も濃くなってきた。
無数に見える家からは電気の光が漏れている。
「『ムル様』、そろそろ」
「あー、そうだね。今行くよ」
彼女はもう戻らないだろう。今では俺がムルだ。影武者として雑すぎて笑えてくるが、きっとやり遂げる。
あの明かりの中に、彼女は居るだろうか。
【夜景】
この部屋から見る夜景は
まるでミニチュアだ
美しいのに作り物のようだ
ちりばめた星と
張り合うみたいに
きらきらちかちか
息がこぼれるくらいに眩しい
いつもよりキレイなのは
あなたが隣りにいるから?
【夜景】
【夜景】
君と見た夜景は
いつもより
美しく、儚く
綺麗にみえた。
自分の地元には100万ドル級の夜景はない
ただ、そこそこ綺麗な夜景スポットはある
小高い山の頂上の展望台公園で、街灯もないので
星空と夜景が一緒に見れる
初めて見た時は地元にも夜景スポットがあるのかと感激した
大都会ではないので、遅い夜になると夜景の光が減ってしまうのは難点ではあるが…
最近は野生動物の目撃情報が多く
展望台公園は閉鎖されてしまった
夜景
GDPが判るらしい
さておき
久しぶりに話をした
多分、相手も理解はしてないけど
別に理解する必要はない
隣人と神に愛を的な
実は仲良くする必要はなくて
理解を求めるのはある意味で間違えてる
教えは違っても
答えは決まっていて
そこに救いがある
行き着く先は同じはずなんだよ
そこまでの道のりが違うようでも
同じ決まりを
同じ様に従っても
同じではない
それぞれなんだよ
違いを争ってもキリがない
キリストは従った
彼を慕う者たちは争った
いまやその神に従うものは多い
教えは違っても
世界的に見て
その神を信仰する
その人数だけを見れば圧倒的な多数
分裂はしてしまってはいるけど
それでも同じ神の元で生活している
仲良くする必要はないけど
共に生きてくことは
いまやそれなりに可能なのに
それでも争いは絶えない
人間が基本的に求めてる
その要求ってやつは同じなんだよ
彼らは求め方の違いを争ってるのかな?
百万ドルを映したこの瞳はおいくらですか
/お題「夜景」より
美麗な夜景に伸びる影。矢印のようなそれをなぞった先にあるのは全身を黒いスーツに身を包んだ__認識も追いつかない人でないもの、黒く長い髪が顔を覆い隠しては表情も窺えない。何をするのか何がしたいのか、ふとエレベーターのある部屋の外に目をむけて、微動だにしなかった体を揺らして身支度に移る。しゅるしゅると髪が色素を落として銀に染まり、それをざっくりと切り落として適当に整える。その時見えた顔立ちは先の背格好から変わり少女のもので、いつの間にやら首から下もそういう形に変身している。部屋には誰もいないが、訪れないわけではない。静かにソファに腰掛けて、その貌はにっこりと笑った。
10年前に買ったカーテンとベット。そして小さいテーブルが私の部屋にある全てだ。
私の部屋は3畳半。田舎の団地の、1番寂れたところにある古びたマンションの1kだ。
家賃はなんと月9000円。とんでもなく安いが、それでも私の生活はギリギリだった。
私の収入は、手取り月16万。田舎で生活するには十分なだけあるが、私には多額の借金があった。
高校生のとき、両親が事故で他界し、引き取ってくれる親族が居ないばかりか、親族は皆両親を軽蔑しており、1人残された私にとんでもないコトを言ってきた。
「そんなに悲しいなら、あの窓から飛び降りたら?笑」
胸が張り裂けそうだった。自分は何も悪いことをしていないのに。私には関係ないはずなのに。誰かにそう訴えたかった。でも、話を聞いてくれる両親は、もう、いなかった。
私は生きる気力が無くなった。
田舎の一軒家である家に帰り、私は兄弟がいなかったため、両親がいないと、家はシン…と静まり返っていた。
言葉にできないような空虚感と切迫感。そして親族への憎悪。色んな感情が私の中を駆け巡り、私は
「そうだ。飛び降りよう。」
と思った。
家の二階にある自室のカーテンを開き、窓を開けた。
鈴虫が鳴く音と、ぬるい初秋の風を感じた。
身を乗り出し、地面を見つめた。これじゃ死ねないな。と思った。でも、そんなことはどうでもよかった。この苦しみを一瞬でもいいから消してしまいたかった。
だから、飛び降りた。
頭から落下し、首の骨は折れなかったが、頬骨が歪み、酷いアザができ、歯が何本かダメになってしまった。
怪我をしても、駆けつけてくれる人がいなかったので、ズキズキとした痛みに耐え、動けるようになった頃、立ち上がって部屋に戻り、ベットに横になった。
病院には行こうと思わなかった。全部がどうでもよかった。しばらく両親と親族の軽蔑した顔が脳裏に浮かんで、寝付けなかった。
誰かが玄関を叩く音が聞こえて、目が覚めた。
ぼーっとしながら玄関のドアを開けると、そこには親族がいた。例の言葉を言った人ではなかったが、何も言わずに見て見ぬふりをしていたヤツだった。
ソイツは、私の顔を見るなりギョッとした顔をして、ソレ、どうしたの。と聞いてきた。
私は、ぶつけました。とだけ言った。
ソイツは病院に連れていくから、車に乗れ、と言った。気が進まないと言ったら、ものすごい剣幕で怒鳴るので、仕方なく乗ってやった。
病院に行く途中、なんの要件でうちに来たのか、尋ねた。
ソイツは、あんたの両親のツケを払ってもらいに来た。と言った。
うちの両親は、この女に多額の借金をしているらしかった。どこにそんなに証拠があるのか。と主張したが、両親がやっていた企業が倒産し、借金を抱えた挙句、同時に手を出し、取り返しのつかないことになっているのは知っていた。この女は、借金の保証人だったらしい。
保証人なら自分で払え、そっちの責任だと言ったのだが。
何年かかってもいいから、借金を返済してくれるなら、就職するまで面倒を見てやると言われ。
私は頷くしかなかった。
病院で手当をしてもらい。医師にどうやったらこんな怪我ができるのか。と尋ねられたが、またしても私は、ぶつけました。とだけ答えた。
手術が必要なので、暫く通院することになった。
診察料などは、女が払ってくれた。
家、車など、両親が持っていた財産は、全て売り払い、そのお金は女のものになった。
私は、格安アパートに住むことになった。借金7000万を返済するまで、ここで暮らし続けなければならないそうだ。
生命を維持するのに必要な生活費、月3万だけ渡され、高校を卒業して事務員として就職するまで、女から金を貰い、就職してからは、収入の全てを女に渡し、その中から月3万を女から受け取って生活していた。
そんな生活も、もう10年だ。
私は28になり、女は60になった。
この生活は、女が死ぬまで続くらしかった。
女は、結婚して旦那に金を払って貰え、と言っていたが、ワケアリで容姿も優れてなく、くたびれていて愛想もない自分を貰ってくれる人など居ないだろう。
未来のことを考えた。
これから先の人生のことを考えた。
何度考えても、何一ついい事が思い浮かばなかった。
給料日、いつも通り女から3万を受け取り、私はその3万で、東京に行った。電車を使う余裕はなかったので、夜間バスで。
バスの窓から、外を眺めた。真っ暗で、よく見えなかった。鈴虫の声だけが聞こえた。
東京駅に着いたが、私には行くあてなどなかった。
コンビニでおにぎりを3つ買って、ふらふらと歩いた。方向や、目的地など決めず、ただ気の赴くままに。場所の特定を避けるため、スマホを持ってきていなかったので、自分が今どこにいるのか、調べることもできなかった。
ビルの上の方の階にある、ネットカフェで寝ることにした。
今日寝泊まりしたら、もう、お金は全て尽きてしまう。
おにぎりを2つ食べた。涙が出てきた。
窓から、外を眺めた。ビルが大量に並んでおり、耳を澄ますと、ごちゃごちゃした雑音が聞こえた。
こんなに沢山人がいたら、自分の存在なんて、ちっぽけで、いてもいなくても大したことではないと思った。
そう思うと、全部がどうでも良くなった。
残り1つのおにぎりを食べながら、屋上に向かった。
今度は、地面が遠かった。