『欲望』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
幼稚園の頃からずっと遊んでいたあの子が、小学校三年生のとき、神隠しにあった。▼
昔から、もうすぐ梅雨になるなって頃に、国内のどこかで子供が攫われるらしい。▼
あの子が選ばれてしまったと思うと、腹が立ってしまう。▼
別に俺でもよかったじゃないか。▼
なんで。▼
もっとあの子と遊びたかった。▼
話したかった。▼
一緒にいたかったのに。▼
それなのに……。▼
許せなかった。▼
でもそれは神様のことが、ではなくて、自分が一人になってしまったことに対してだった。▼
なんて身勝手なんだ、俺は。▼
呆れてしまった。▼
もう二度と会えないとか、跡形もなく姿を消してしまったとか、そんな事をもう言わないでほしい。▼
あれから十年か。▼
気持ちの整理がついてもうしばらく経っていた。▼
申し訳なさはまだ残るけど……。▼
ーーでもたまに、本当にたまに、思ってしまう。▼
生存なんて言葉、この状況に一番相応しくない言葉なのに。▼
もしかして、もしかしたら……そう思ってしまうんだ。◾︎
欲望
っていうのは
誰にでもある、
別にダメなことじゃない。
Byそこら辺の中学生
大陸から島国へ輸入された雄の孔雀は分かっていた。
今夜、俺は檻越しの人間たちに食べられる。
「やっと手に入れた、これが鳳凰……。なんと神々しい。」
「この鳥を食べれば、死や病気の恐怖から開放される!!。」
檻の向こうで大勢の人間たちが俺を手に入れて歓喜
している。その光景に俺は笑った。
元々大陸では俺たち孔雀は食材だ。何度も親兄弟が人間たちに殺され、美しい尾羽根と共に皿の上に乗った所を檻越しで見たことか。
ここの人間たちは俺たちの種族を万能の鳥と勘違いしているようだ。まったく大陸の連中も人が悪い。
いいか、俺の命をもってお前たちの一時の欲望を満たしてやる。そして何時か、お前たちが勘違いに気づいた時…盛大に悔しやがれ。
それが、ただ食べられる為だけに産まれて殺される…
俺たちの復讐だ。
テーマ〈欲望〉
欲望
欲欲欲欲誰もがある気がするようなもの。
でもわからない。
気持ちなんて。
ありがたく思うだけ。
君の欲望って?
気になった全ての本、漫画、映画、ドラマ、アニメ、ゲーム、音楽といったいわゆる娯楽を、どの作品も分け隔てなく十分に味わい尽くしたいところなんだけども、時間は有限だ。目は労った方がいいと、最近特に痛感する。
/欲望
身辺整理をした。
服は三日ぶん。靴も三足。かばんはリュックとトートとポシェット。
そーいうの、ミニマリストっていうんでしょ、と友だちが言った。少しばかにした感じだったので、彼女と友だちでいるのもやめることにした。すっきりした。
その調子で片づけていたら、家の中の私の場所は空いてきた。ほかの家族がそこへ何か置こうものなら、私は容赦なく押し戻した。
「空いてるじゃないか」
「空いてることが私のものよ」
空間が私の持ち物だった。
私は家族に優しくなり、他人には思いやり深くなった。でも身の回りの誰とも親しさはなくなった。ただ一人、ふた月ごとに手紙をやり取りするアイスランド人の友だちがいて、私は離れた彼女の言葉を友だちみたいに持ち歩いては読み返す。
どうしてこうなったんだっけ。
わからないものだな、と思う。
彼女になれなくてもいい。
ただ、ふとした時に私を思い出してくれればいい。
嬉しいことがあったとき、
悲しいことがあったとき、
悔しいことがあったとき、
誰よりも一番に私を思い出してくれたらいい。
形にはこだわらないから。
一生いっしょだよ!
そんなこと言ったあんたは、本当に馬鹿だよ。
あんたの目がまだ黒かった時は、私のこと愛してくれていたのに。
私もあんたも女が恋愛対象で、互いに一番タイプなやつだった。でも、あんたはすぐに他の男に鞍替えした。やっぱそっちだったんだ。
私を一番傷つけて、未だに離れさせてくれないあんた。
こないだのランチで知らされた、「こどもができた」ってこと。
ぜんぶぜんぶ無かったことにしてよ。悪い夢で、あんたのことも忘れさせて。
それで、こどもを連れたかわいいあんたに、また恋をしたい。
昨日は奉仕の放課後集まりで沢山話せた 帰りは玄関まで一緒に来てくれた
今日はゴミ倉庫でホウキを片してたら後ろから支えてくれた バックハグみたいでドキドキして動けなくてじっとたってたら最後まで手で押さえて待っててくれた
かっこよかったです先生
塾の帰りはE先生が「ばいばい」って言ってくれた あんまり好かれてないけどそういう所が優しいね
欲望
ハッピーバースデー!!
オーズ好きなのよね。
こんなにも広い世界に生まれて。
こんなにもたくさんのものに囲まれて。
こんなにも未知なるものが溢れている。
それなのに、何ひとつ手に入れないなんて。
何ひとつ手に入らないと諦めるなんて。
そんなのは自分自身の欲望への冒瀆だ。
内側から湧き上がる思いに忠実であれ。
この世に変化を与えるのは。
いつだって貪欲に求め抜いた者なのだから。
【欲望】
欲欲欲欲欲欲欲欲並べるとまるで大口を開けて何もかもを欲しがる人人人人人人人
お題「欲望」
際限ない。
現実はこんなもの、と思っていても、SNSとか、投稿したら途端に気になってしまう。
承認欲求。
厄介な欲望だ。
この手で
触れたい
この腕で
抱きしめたい
どれだけ
願っても
どれだけ
望んでも
もう
叶わない恋
わかっていても
きみを
愛さずには
いられない
お題【欲望】
「あなたの願い、なんでも一つ叶えましょう」
ヤツは、そう言った。
ヤツは、ランプを擦ったら、ぼわわんッと出てきた。
俺が、「ランプの魔人か?」と聞いたら、「いえいえ、ただの悪魔でございますよ」と返された。
しかし、なんとも胡散臭い。
なんの代償もなしに、願いを叶えるなんてそんな都合のいい悪魔がいるとは思えない。
「目的はなんだ?」
俺が尋ねると
「おぉ、こわいこわい。そんなに睨まないでください。......あぁ、そうそう、目的ですか? ただの興味です。あなたが何を望み、どうするのか。代償も何もございませんのでご安心を」
「悪魔に二言はございません」とヤツは微笑む。
仕方がないので俺は信じることにした。
「そうだな、願いかぁ。なんでも、と言ったな」
俺は、誰よりも欲深い人間だと理解している。
金も、名誉も、才能も、全て欲しい。
何かいい方法はないものか......。
「!」
あぁ、なんて俺は頭がいいんだ。
俺の頭に名案が浮かんだ。
「なんでも一つ、だな?」
「はい」
ヤツの確認をとった。
「なら、俺の願いは“俺の願いを無限に叶え続ること”だ。できない、とは言わせねえぞ」
「いいですよ。ですが、これからの変更は不可能ですよ。いいですね?」
ヤツは、ファイナルアンサー? という顔で聞いてきた。
「ああ。」
そもそも、断る理由がない。何かあれば頼んだらいいのだから。
「何かあれば、ランプを3回擦って下さい。いつでも参りますので」
そう言ってヤツは消えていった。
そこからは、天国のような日々が続いた。
俺は......
大金持ちになった。
一国のお姫さまと結婚して王になった。
邪魔な奴は死刑にして、気に入った奴は召し上げた。
漫画も、映画も、俺のために作らせた。
不老不死になった。
魔法使いになった。
世界征服をした。
宇宙征服もした。
タイムスリップも、異世界転生もしてみた。
1000年たった。
俺は全てを得た。何もかも手に入れた。
そして、俺は空っぽになった。
なんでも手に入るこの世界。
幸せなはずなのに。
(あれ? 俺ってなんのために生きてるんだっけ?)
あぁ、そうか。この世界に俺なんて......
誰でもいい。誰か、俺を殺してくれ。
「かしこまりました」
今、ヤツの声が聞こえたような......
ゴクンッ
「ごちそうさまでした」
ヤツはペロリと舌舐めずりをした。
「あぁ、なんて人間は愚かなのでしょう。全てを得たというのに、最後に死を願うとは。なんとも興味深い。次はどんな美味しい欲望を持った人間が来てくれるのでしょう?」
楽しみです、とヤツは笑った。
それはなんとも悪魔らしい、不気味な笑みだった。
そして、ヤツはランプの中に消えていった。
きっとヤツは今もどこかで欲深い人間を求め、ひっそりとランプの中で待っているでしょう。
次は、あなたやもしれません。
お金が欲しい
恋人も欲しい
行きたいところもある
学びたいこともある
なし得たい夢もある
タイムマシンだって乗りたいし
会いたい人だっている
幸せになって欲しい人もたくさんいる
でも
そういうさまざまな欲求の対極で
静かに佇み微笑んでいる
圧倒的権力
「死にたい」という欲求
大仰にいえば「希死念慮」
どんな欲求も
全部飲み込んでしまう
神のように畏れるべき存在
私はその玉座の前で
その存在の姿を見ることなく
ただひたすら
地面に頭を擦りつけるしかない
何かを欲し満たそうとするのは
悪いことじゃない。
ただね。
欲望を満たすならおひとりで
お願いします。
私を頼らないで。
【お題:欲望】
奥底から溢れ出る
小さく醜い欲望
あと少しで手が届くところに
留まって固まった自分
選別される自分の心に
柔く硬い蓋をして
気付かれぬよう身を隠す
誰にも欲を向けないように
誰にも欲を悟られぬように
ゆっくりじっくり消化する
欲望のない人間ゎいるのか…
そもそも欲望とは何か…
ほしがる心。不足を感じて、これを満たそうと望む心…
これが人間のあるがままだ…
金曜日の真夜中に、私は色々食べたくなる。
冷蔵庫を開けると、卵と牛乳だけが入っていた。
今夜だけは食欲に負けて、プリンを作ろうと思う。
まずはカラメル。
砂糖をマグカップに入れてレンジで2分。
取り出してみると、マグマみたいにぶくぶくと沸き立つ茶色い液体。
これがカラメルになる。
水を入れてちょっと固まるまで待つ。
次は卵部分を作る。
そしたら、ボウルに卵と砂糖と牛乳を入れて混ぜ混ぜ。
マグカップに入れてレンジで1分半。
取り出すとふっくらしている。
ラップをして冷蔵庫で一時間冷やすとできあがり。
お皿にマグカップを逆さまにしてプッチンしていく。
このプリンが落ちて来る音がたまらんのよ。
いただきます。
最近は柔らかいプリンが多いけど、私はこの、昔ながらのかたいプリンが好きなのだ。
毎週お疲れ様。