『脳裏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【脳裏】
俺に任せろ
俺やれる?
お腹いっぱい
腹八分
頑張る
明日から
どうしようかな
硬麺替玉
んなこたぁねぇよ
わりと好き
ありがとう
ホントにありがとう
脳裏となると
大体が”よぎる”という言葉に連結してくる。
将来についてが、最近は残りの人生についてに変わったこととか、
漫画や小説でよく見かける言葉だと思う。
意識して頭の中で使う言葉じゃない気がする。
言葉自体がそもそも、自分や他者に認識する為、忘却しないための
記録の集まりなんだろうと考えに至った。
「脳裏をよぎる、脳裏にひらめく、脳裏に焼き付く。……脳裏に『秘める』と言わないんだろうな」
頭の中、心の中。「心に秘める」は言うだろうけれど「脳裏に秘める」は聞かない気がする。
某所在住物書きはネット検索の結果を見ながら、ふと閃いた――まぁニュアンスの関係であろう。
要は、登場人物に何かを閃かせれば、あるいは記憶に刻み込ませれば、それでお題回収完了なのだ。
「で、どうやって?」
良い香り、美味い味、凄惨な光景に事故の瞬間。
「強烈に残る記憶」は多種多彩ながら、物書き本人としては、どれも縁が遠い気がしてならぬ。
「初めて自作した水炊きモドキの味とかどうだ?」
それは最後に七味を入れ過ぎて地獄であった。
――――――
脳裏に浮かんだ物体「A」の名前が、どうしても出てこなくて、ネット検索しても分からない。
そういう経験ありませんか、物書きは「A」に「タオル」が代入されたことがあります。
という脳裏は置いといて、今回は前回投稿分からの続き物。こんなおはなしをご用意しました。
最近最近のおはなしです。都内某所と、ここではない「どこか」のおはなしです。
「どこか」サイドの方に、「世界線管理局」なんていう厨二設定爆盛りな機関がありました。
そこは異世界間の渡航申請を受理したり、
世界同士の交流や交易なんかを調整したり、
密航・密輸組織や悪質な侵略者を取り締まったり、
滅んだ世界のアイテム・結晶が他の世界に漂着して妙なことになる前にアイテムを収容して回ったり。
つまり世界線管理局は、世界と世界の円滑かつ秩序だった運行のための、歯車だったのでした。
世界線管理局は、すべての世界線に対して、公正公平、平等かつ中立でなければなりません。
世界線管理局に収容された物は一切の偏見無く適切な方法で保管されなければなりませんし、
世界線管理局に迷い込んだ者は一切のヒイキ無く迅速に「在るべき世界」へ送還されねばなりません。
殺伐としてるのです。仕事に癒やしが無いのです。
そんな癒やし無き荒野の職場に先週あたりからモフモフキュートな子狐が巡回を始めまして。
「子狐ちゃん!また勝手に来ちゃったんですか!」
管理局の窓口係、受付対応局員一同は、ジャーキー持ってきたり写真を撮ったり。
「けしからん、実にけしからん!何度も『来てはいけない』と言ったのに。悪い子だ!」
猫吸いならぬ狐吸いをしてる局員も、猫じゃらしで遊んでやる局員も居るありさま。
「僕達が責任持って、全力で接待するからね〜」
ソッコーで上の部署から指導が入りました。
世界線管理局は、すべてに対してヒイキ無く、公平であるよう心がける必要があるのです。
モフモフに心を乱されては、ならぬのです。
数日で子狐巡回の入口には「鍵」が実装され、
管理局の受付は癒やし無き荒野に戻りました、
で終わってしまっては今回のお題が回収できぬ。
「ふふふ。法務の鳥頭め。我等受付を甘く見たな」
管理局の受付に、「コリー」というビジネスネームの女性職員がおり、受付いちのモフモフキュートジャンキー。癒やしに超絶飢えておるのです。
「『就労規則で子狐を接待してはならぬ』というなら、規則およばぬ休日があるじゃないか」
休日を利用して、管理局の懲罰部門にバレぬよう、「完璧な」変装をして都内某所に休日訪問。
ペットショップでジャーキーを買ったり、道行く人間に稲荷神社の場所を聞いたりして、
受付職員コリー、子狐のおうちであるところの、不思議な不思議な稲荷神社に辿り着きました。
「ははは、ふはははは!」
法務部敗れたり! 私達窓口係、受付の局員から癒やしを奪うなど、100天文単位早いのだ!!
受付職員コリー、脳裏で勝利のBGMを盛大に流しながら、稲荷神社の石の階段を、
「よぅ。遅かったな駄犬」
上がりきったところで、赤い鳥居に、自分の職場の上の部署、法務の局員が寄りかかっているのを、
ガッツリ、ばっちり、見かけたのでした。
「世界線管理局、法務部執行課、実働班特殊即応部門、ルリビタキだ。……分かってるよな?」
不敵に笑う法務部局員の顔を見て、コリーの脳裏に、ひとつ閃いたものがありました。
天文単位は時間じゃない。
それは、距離でありました。
法務部局員の隣では、穏やかな微笑した子狐のお母さんが、美しい姿でコリーを見つめておりました。
私の脳裏に浮かぶのは、いつもあなたの姿でした。そして、それは今も同じです。
脳裏にいる天使と悪魔が今日も今日とて言い争いをしている。
「席を譲るべきです!」
「こっちが譲る必要があるか、かなり微妙じゃねえか」
現在の議題は目の前の、正しくは左斜め前のお年寄りに席を譲るか否かについてだ。
「まわりが動かないならこちらが動くべきでしょう」
「お前こそまわりをよく見てみろよ。目の前にも人がいるだろ。今動けばコイツが入れ替りで席に座っちまうだけさ」
分かるぞ、悪魔。まさにそこを懸念しているのだ。
「立ち上がる前に声をかければよいでしょう」
「左前に向かって? 隣のヤツがビックリするだろ」
正面よりもハードルが跳ね上がることは否めない。隣の人にビクッとされたら丸一日引きずる自信がある。
「だいたいあんなシャキシャキしたヤツに譲る必要があるか?断られるか、最悪キレられるぞ」
「断られたら引き下がればよいだけのこと」
天使は一向に引く気配がない。良心とは往々にしてそういうものなのだ。
「理屈でいえば左のヤツが譲るべきじゃねえか」
「まわりが動かないからこちらが動くべきだと先程も言いましたでしょう」
「ていうか電車降りなくて大丈夫?」
天使と悪魔の声が掻き消えた。慌てて停車駅を確認すると既に目的地に到着していたようだ。第三者の声に感謝しつつ電車を降りる。
このように天使でも悪魔でもない声が議論を終わらせることも少なくないのであった。
脳裏に浮かぶのは
あの日のキミの笑顔
今も鮮やかに思い出せるほど眩しく
僕の支えになっている。
キミにまた会える日を楽しみに
毎日働いているよ
脳裏に浮かぶなどと言うが、バックグラウンドで映像が流れているわけでなく、むしろ表の、つまりメイン処理に割り込んで来ているように感じる。どちらかと言うと物理的な裏側なのだろうか。裏写りするように、脳に焼き付いて離れてくれない。トラウマ、不安、懐古。下敷きでも敷けばいいのだろうか。
#脳裏
鉄筋コンクリートの高層集合住宅が彼らの家であった。
餓鬼共が生まれた当初は四階建てだったのが、増築されて七階建てにもなると、階下に住まう不憫な諸人は朝も昼も空が見えん。すべからく住民は上階に住みたがるのだけども、一部の物好きや浮浪者共は階下も階下、部屋の四半分が地下にめり込んだ最下層を新天地とし、好きこのんだ。
細い男もその一人であった。
蛍光灯の光が黒縁眼鏡のレンズで屈折して、虚像となった両目は大きく、ギョロリとして爬虫類じみている。耳が隠れるくらいの坊ちゃん刈りで、大根のように白くカマキリみたいに貧相な腕をしていて、そのくせ小綺麗な風体が甚だ奇妙だった。
細い男は自らをメガネと名乗った。浮浪者でも悪人でもないが、敢えて治安の悪い地下に住みたがる物好き。そんな風に自称したのがただ二つ、餓鬼共が知っているメガネの素性で、平素より蝋人形のような無表情でもって一服する細い男は蜃気楼のように得たいがしれなかった。
そんな男を構いに、性懲りも無く地下へ降りていく餓鬼共もまた物好きである。
メガネはたまに本当に極稀に、煙草を分けてくれることがあって、嬉々として一本(しかくれない)を回し喫むと、これが美味いのか不味いのか餓鬼共には判断がつかん。特有の多幸感が何がために引き起こされるのかも知らん。喫煙の字も書けない未成年どもだが、決まりを破る自分はなんだか格好いい気がして、吐き出した煙が空気の気流の流れに色をつけると悪い気分はしなくて、
そんな、少年の日の思い出。
脳裏
あなたと会えた時、私は驚かなかった。
どこかで期待してたのがよくわかる
曲がり角、コンビニ、学校の階段
脳裏であなたに会えるかもって。
少し話せるかもって。
あなたに会えるだけで冷静を装ってもはしゃいじゃうんだよ。
あなたは驚いていないようでこっちへ向かって来てさ。
少し期待してもいいですか
【脳裏】*152*
脳裏でうぁーーーって色んなパターン想像しちゃったんだよね
もうひと押しがあったなら…
なーんて都合良すぎるか
なくてよかった気もしてる
でも、もしも違う選択をしていたら…
いつもは即行動派にも
ブレーキ機能ついてたらしい笑
お題『脳裏』
どうかどうか私の頭の中をのぞかないでください。すみません。
私は会議中だというのに、自分の立場が下っ端で今あまり自分の作業に関係ない話をされているものですから、まったくべつのことを考えていたんです。
今発表しているデキる同期であるAくんと、それに講評をのべるかっこいい上司のBさんとのめくるめく愛のボーイズラブな日々を勝手に妄想していました。
にやけてしまう口元を思わずちいさく咳払いするふりをしておさえます。
お願いです。どうか、どうか今の私の頭の中を覗かないでほしいのです。もしのぞかれたら私は社会的に終わってしまいます。そんなことしたら推し二人を見ることができなくて辛いのです。
脳裏
一度見た映像が脳裏に焼き付いて離れない、みたいな言い回しがあるな。映像じゃないけど強烈な思い出はトラウマになって忘れられないってのは確かにある。
特に恥ずかしい記憶なんかはどれだけ時間がたっても忘れられない。怒りなんかの記憶は割りと忘れちゃったりするんだけどね。
それはそうと今年は寒さ対策として窓をぷちぷちでふさいじゃうことにした。なんでも寒さの大半は窓が原因らしいから。
今住んでいる所は角部屋だから外側に窓がある。このおかげで光を取り込めるんだけどデメリットとして防寒や防熱に弱い。
つまり夏は暑くて冬は寒いという最悪の環境だ。角部屋はメリットもあるけどこのデメリットがでかすぎる。昔はそんな知識なかったから角部屋借りちゃったけど。
このデメリットを解消する方法がぷちぷちで窓をふさぐということだ。本当は段ボールとかで完全にふさいじゃいたいんだけどね。
でも完全にふさぐと中でカビが生えるかもしれないし光を取り込めなくなるのも辛い。なので折衷案としてぷちぷちなのだ。
ぷちぷちは断熱効果はそこまで高くないけどそれなりに効果があって透明だから光を取り込める。窓は開けなくなるけど断熱のためならしかたない。
なので今日はこれからホームセンターにいっていろいろ買ってきて明日に工事を始める予定。個人でやるからDIYか?
まぁどっちでもいいけど今日明日はちょい忙しくなる。大変だけど来年以降にも効果を発揮するはずだからがんばるぞ。
脳裏破滅ガール
嗚呼 脳内再生ような様な
会いたいって待った真っ赤な嘘
ダーリン会おうよってダーリンダーリン
脳裏
「じゃあね」
そんな彼女の言葉が脳裏をよぎった。
あの言葉に意味はあるのかそれとも単なる別れの言葉か、それをひたすら考えては眠れなくなってしまった。
明日にはいつもの彼女があたかも当たり前かのように現れてくれるのか、それとも…
自身の感情達が討論を重ねに重ねやがてその討論は行き着く先を知らず感情達はごちゃ混ぜになる。
それは不安となって、自身を蝕む。自身の感情に自分が蝕まれるなんてとても滑稽なことだ。彼女がそんな私を見ればきっとバカだなと言うだろう。けれど今その彼女はいない。
毛布で包んだ
子犬の様に
君は僕の胸の
中で眠る
僕は君の寝顔
見てる
君を起こさない様に
君をずっと見てる
君を傷つけて
泣かしたりもした
それでも
僕と居てくれる
そして僕の
お嫁さんになる
僕の一生
君が居ないと
意味が無い
君は僕の宝物
脳裏
頭の中
心の中
脳中
今日は、とても幸せなハッピーデーだ
招待に呼ばれていないけれど、今日
従姉妹の結婚式だから
心の中から祝福する
脳裏で頭が幸せがいっぱい溢れてる。
地元のフラワーカフェに行って1番値段が高いパフェを食べる。
だから、私の中が花だらけ
白い薔薇(バラ)
薄いピンクのガーベラ
カサブランカ
トルコギキョウ
そして、私の推し
ヒロアカの死柄木弔(志村転孤)
デスノートの夜神月/キラ
進撃の巨人エレンイェーガー
(闇落ちキャラクター好き)
が、にこやかに微笑んでいる。
自分でも光があるんだ
親戚でも障害がある方が
私が生まれる前に結婚して赤ん坊を出産した
結婚は、第二の人生の始まりだから
幸せを掴むこそ本当に楽しいを経験するのだろう
結婚おめでとう
記憶を削ろうと
なんど切り取っても、断面がかさぶたになるだけ
脳裏
【脳裏】
はへ?どういうとこや??わからん…(アホですんません)
朝、家を出る準備をしている時、いつだって何らかの曲が脳内再生。家を出て、マスクの下小さく口ずさみながら街を歩く。歌は、音楽は、心を落ち着かせるかけがえのないもの。
♪今日の脳内BGM
AwA AwA/超特急
「ミオリは絵が下手ね」「また何か描いてるの?」「そんな意味のないことしてないで、将来のためにお勉強しなさい」
それはある種の呪いになって、私の脳裏に刻まれた。
今思えば母に絵画の何がわかっていたというのか。子どもの頃の私にとって母の言うことはすべてが真実であり、母の否定するものは偽りだった。
描くことが好きという自覚がない時期に、描くことを否定された私の人生は、美しく描かれたものから逃げ回る日々だった。絵を見るたびに私は、なぜか罪悪感のようなものを感じた。見るたびに心の中で拒絶しては、好きなものを汚しているような気持ちになっていた。
私は母の言う通り勉強をした。それは苦しいことではなかった。高校での成績はトップクラスで、有名な大学でいくつもA判定が出ていた。
「あらミオリすごいじゃない。このまま行けば立派な会社に勤められるわ」
この頃には気が付いていた。勉強をしなさいと言われて勉強をする子は、いくら優秀でも、いくら立派な会社に入っても、立派な仕事はできない。やりたいことがないのだから。
デザインは、イラストは、世の中に溢れていて、私に見てくれと迫ってくる。私はそれらを、必死に目をつぶって避け続けた。たぶんそれは嫉妬からだったんだろう。意味のないことに、人生に必要のないことに、こんなにも多くの人たちが、たくさんの才能を発揮している。
その日、私は母と二人でデパートに行った。父の誕生日のプレゼントを買うためだった。用事を済ませて歩いていると、催事場で若手芸術家の展覧会が開かれているという案内を見つけた。無料ということもあり「ちょっとのぞいてみましょうよ」と母が言い出した。
私はその言葉に、少しの緊張を覚えた。
「素敵な絵ね。とっても繊細に描かれている」
母はこの展覧会で一番大きな絵を眺めていた。母が絵画に興味を持つことに私は驚いたが、とても陳腐な感想を口にしていてホッとした。
この絵はまず大きなキャンバスを大胆に使ったスケール感の大きさに魅せられる。鮮やかな原色を広く配置し、その中で戯化された人物たちが表情と姿勢で意思を交わし合って、見る人にメッセージを届けている。もちろん私個人の感想だ。
…私は絵を避ける日々を送っていながらこんなことがわかるのか。
「でもきっと、この絵を描けても食べていけないんでしょうね」
私は大きく目を見開いて母を見た。その表情をしっかりと見て、その真意を確かめたいと思った。私は脳の裏側が溶けていくのを感じた。こんな人に私は、こんな人に人生を…。
デパートの中のカフェで二人座ってコーヒーを頼んだ。私は母の目を見て切り出す。
「大学に行ったら一人暮らしをする。東京の大学に行って、立派な会社に入るよ」
母は一言「そう」とつぶやいて笑顔を作ったが、それからひどく悲しそうな顔をした。
勉強をしなさいと言って勉強をさせる親は、子どもに立派な大人になれと言う。でも本当は、立派な大人になんてなってほしくはない。ずっと自分に忠実な子であってほしいと願っている。
私は大学を卒業し、立派な出版社に勤め始めた。絵画や美術の専門誌を出版し、展覧会の協賛などもしている。一般誌に美術展レポートやアーティスト紹介のコラムも出稿している。
やるべきことが定まった。私は芸術で食っていく。意味のないことに生きる人たちを食わせていくために。
——母に復讐するために。
——母に恩返しをするために。
——母の呪いを解くために。