優しさと冷たさの 両極端
雨音の感情に 私は翻弄される
その優しさは やんわりと心を包むけど
その冷たさは 心を容赦なく切り裂く
その優しさは 私を生かすけど
その冷たさは 私を死に誘う
梅雨の時期 心が重く沈む時期
雨音に包まれ 同時にまた翻弄される
君が美しいと呟いた この世界で
僕は 何を見つけられるのだろう?
僕には この世界が黒く見えていて
僕には この世界が壊れて見えていて
君の言葉の中にだけ 「美しい」が
詰め込まれているように 思えるんだ
この世界から 君がいなくなったら
僕は君の声を 探して彷徨うだろう
美しいとまっすぐ言える 君の声を
僕だけの世界には 求めているものは
何一つ存在しないのだから
歓声のなか 小さな世界は
新たな可能性を 夢見させる
一歩先ゆく 勇気を与えてくれる
かと思えば 小さな世界は
翼を捥いで 逃げ道を奪い
未知なる未来を 不安定に揺らす
同じ世界の 裏表の道化顔
どうして いつも振り回すのか
答えは とっくのとうに
わかりきっているというのに
小さな世界は また時を止め
わたしは 自問自答を繰り返す
振り返れば 二人ぶんの足跡
歩幅まで揃えている その景色
君と歩いた距離のぶんだけ
大切な思い出も増えていく
「これからもよろしくね」
「こちらこそ」
なんて 指切りげんまんの歌を
口ずさみながら
二人並んで 同じ歩幅で
前を向いて 歩いていく
夢の中をかけ回る仔犬
その無邪気な尾を左右にふり
夢中でばたつかせる足が可愛いね
夢の世界は自由にみちている
仔犬もまた 夢の一部になり
現実のあれやこれ 忘れてさ
ただひたすらに地を蹴りつける
その小さな体はエネルギーの塊
夢は果てしなく広がり続ける
仔犬の足音がたんっ、と響くたび
景色は色彩をかえる
出会う友達はみんな新しいかお
一緒に遊ぶ時間は無限だ
わん、と吠えて誘うよ
さあ行こう、って