11/19/2025, 5:24:01 PM
とどまり続けていた風が
重い腰をあげ 今ようやく吹く
身体に纏うその風は
決して古くは感じさせなかった
ただタイミングを見計らい
明日へと力強く 押し出すときを
まだかまだかと 待っていたのだ
だから何も心配することはない
吹き抜けていくままに身を任せればいい
さあ行こう もうすぐだ
11/18/2025, 7:26:20 PM
自分の中の陰りをさがして
そっと暖かな ランタンを
かざしてみた
それは記憶の中の どんな温もりより
優しくて どこまでも 柔らかく
包み込んでくれる 光だった
見つけられないと思った 心の奥底の傷さえも
ランタンは静かに照らし
痛む場所はここだと そっと教えてくれた
記憶のランタンと 記憶に残る嫌な跡
ふたつが混ざり合う 不思議な夜
痛みと温もりが 同時に満ちていく
11/4/2025, 12:07:47 PM
金木犀よ あなたに似た香よ
わたしを どうか導いて
好きだよ、と あなたへの想いだけが
わたしを この場所へと繋ぎ止めるの
金木犀と 同じ色の絵の具を
指先で混ぜて また新しい黄を作る
好きだよ、と あなたを描くたびに
わたしの 世界は輝きを増すの
11/4/2025, 8:03:57 AM
私しか知らない あの日の闇で
掴んだ君の手が 震えていたんだ
それは いつかの私に 似ていた
「ごめんな」と笑う その目が曇る度
どれだけ言葉を重ねても
届かないのだと おもい知る
遠くへ行く君に すがりはするけど
私はまた ただ立ち尽くすだけなの?
行かないで、と願っているのに
10/31/2025, 11:30:53 AM
立場上 私は光 貴方は影
だけど 本質はその逆で
優しさ溢れる 貴方こそが
本当の光だと 知っている
表には 出ないだけで
いつも貴方に 救われてきた
私の 存在意義は
貴方という光を 支えること
たとえ 皆が私を光と崇めても
真実を見抜く目までは 誤魔化せない
影である 貴方こそが
最も 光に近いのだから