たかなつぐ

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3/23/2023, 9:45:09 AM

 テーマ『バカみたい』

 言葉を重ねれば、人はなんでもわかり合えると思ってた
 だって私は、こんなにも人の話を素直に聞いてるでしょ
 そんな私にはきっと、みんな素直に言うことを聞いてくれると思ってた

 「自分のされて嫌なことは、人にしてはいけません」
 「自分が優しくすれば、相手も優しくしてくれます」
 子供の私は、大人の言葉をそのままに受け取った
 バカみたい 
 
 「自分がされて嫌なことが、相手も嫌とは限らない」
 逆も然り

 「他人に優しくする前に、まずは自分を満たしてあげましょう」
 「優しい気持ちは、大切に思える人のためにこそ使いましょう」
 狡い人に向けた優しさは、吸い取られるばかりで戻ってこない

 優しさっていうのは、言うことを聞いてあげることじゃなかった
 相手のことを観察して、自分なりに相手のことを考えてあげること
 言うことを聞いてあげる優しさしか、子供の私は知らなかった

 私には、たくさんのお父さんお母さんができた
 本だったり、出会った人が、私の心に栄養を与えてくれた
 栄養を与えてくれた彼らが、心のお父さんとお母さん

 自分以外の人間が、私の心を代弁してくれるときがある
 それでも最終的に、自分の心に気づけるのは自分だけなんだ
 一つ一つを取捨選択して、そうして初めて自分の道になる

 自分の人生を、自分が大切にしないなんて バカみたい

3/22/2023, 8:14:32 AM

 テーマ『二人ぼっち』

 夕暮れの雨
 一人傘さし 少年が行く
 列なる蟻追い いつの間にやら離れ離れ
 
 古びたバス停
 雨漏りの屋根 うつむく眼(まなこ)
 黄色い長靴、昨日母と買いに行った思い出

 西の空
 雲が散ぢれて茜差す
 見上げる少年 足元には長い影
 止んだ雨音 黒い自分と二人ぼっち

 坊や 坊や 嬉し懐かし母の声
 駆け出す少年 影なる自分も引き連れて
 抱きつく温もり 重なる二つの影
 みんな揃って うちへ帰ろ

3/21/2023, 9:51:37 AM

 テーマ『夢が醒める前に』


 回れ右をして、左を向いたら叩かれる
 自由に動いていい。ただし、この仕切りの範疇で
 拭いきれない閉塞感で、生きることが嫌になってくる

 他者の一歩が、自分の一歩と同じとは限らない
 自分の一歩が、隣のやつの一歩と同じなわけがない

 大人になってようやく分かり始めた
 最初から、仕切りなんてなかったんだって
 地面に描かれただけの白線を、馬鹿みたいに忠実に守ってたのは
 他でもない自分だった

 白線を踏んでみた。右足、左足も外に出した
 地面には、他にもたくさんの白線が俺を取り囲んでる
 けれど前を向けば、どこまでも続く広い世界があった

 俺は一つの夢を描いた
 白い線が縄になって、また俺を捕まえようとする
 
 どこかから聞こえる『どうせ無理だ』の声
 子供の頃から染み付いた「大人の言うことを聞きなさい」の魔法
 ガクガク震える足を抑えつけ、俺は心惹かれる方へ駆け出した

 周囲が言うみたいな、挫折する現実が待っていてもいい
 失敗したときは、どうか心ゆくまで笑ってくれ

 だけど今は、もう少しだけ足掻きたいんだ
 
 例え夢物語に終わったとしても
 次の現実を受け止めて、また新しい夢を描いてやる
 今はもう、白線は見えない

3/20/2023, 9:45:10 AM

 テーマ『胸が高鳴る』


 子供の頃、親にダメだと言われたことをやってみた

 スーパーで好きなだけお菓子を買ったり
 同じ服で数日間生活してみたり
 一人で好きに歩いて、行った先のカラオケで思い切り歌った

 やりたいと思ったことを素直にやってみたら
 なんとなく「生きてるな」って感じがした
 
 子供の頃のまま消化不良だった気持ちが、少しだけ解けた気がする
 
 胸が高鳴るっていうほどじゃないけど、じんわりと温かくて
 子どもの頃の私が、楽しそうに笑ってるのがみえた

3/19/2023, 9:45:40 AM

 テーマ『不条理』

 不条理:道理の通らないこと
 
 私にとっての最大の不条理
 幼稚園年長の頃『こ○も○ャレンジ』の小学校特集見て
 「学校行きたくない!」って死ぬほど泣いたのに

 来年「学校に通う」以外の選択肢が用意されてなかったこと
 今でも「小学校楽しい!」って笑顔で言える人は宇宙人に見える
 

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