題名:静かな終わり
心臓がバクバクした。
それは終わりを告げるチャイム。
あなたは笑って、手を伸ばしてる。
差し伸ばした自分の手を、引っ込めたんだ、私は。
首をかしげて、あなたは言った。
「ねぇ、なんで?」
何も答えられずに、適当なひらがなを言って誤魔化した。
あなたの笑顔は、徐々に壊れるんだ。
もう一回、もう一回、手を差しのばして良いですか?
そうね。ダメでしょうね。
記憶なんてないんだよね。
なんで手を差し伸ばしてたかだなんて。
記憶なんてないんだよね。
なんで手を引っ込めたかだなんて。
記憶なんてないんだよね。
なんでこんなことになったかだなんて。
あなたはもういないんだ。
そう思いながら、そう忘れていきながら、
全てはなかったかのように終わるんだ。
現実ってそういうものでしょう?
だって、誰かがその日死んでも、有名人とかではなければ、何も知らずに終わるんだから。
まぁ別に、知らないまま終わっても良いけど。
題名:心の旅路
ゆらゆら彷徨い、心境なんて滅茶苦茶。
たどり着くのは遠い未来でしょうね。
考えがまとまれば、たやすいことなの。
それができないなんて。
と言われて叩かれる毎日。
喜怒哀楽が激しい私に、誰か水を差して。
濡れてしまえば落ち着くでしょう。
全て抜けて、何も感じないかもしれないけれど。
題名:凍てつく鏡
鏡が凍った。
綺麗だった。
割った。
また鏡があった。
まるで注文の多い扉みたい。
題名:雪明かりの夜
降ってくる雪が、灯りに灯される。
十人十色。
なんだろう。
こういう状況をなんて言うんだろう?
分からないまま、私は歩いた。
雪明かりの夜を、静かに一人で。
題名:祈りを捧げて
祈っているだけで良いなんて。
どこかの詐欺みたいです。
それは、強制だからしょうがなくて。
意外と大変なんて知らない。
無心になれば、楽ですか?
無常になれば、楽ですか?
返ってこない、返事に笑った。
でしょうね、って。