「木漏れ日の跡」
厚い雲の向こう
手は決して届かない場所
すべての答えはそこにあると信じていた
どこか懐かしく思う景色に
いつかのないはずの思い出が蘇る
ほら真っ直ぐ手を伸ばしてごらん
待ち望んでたものはすぐそこにある
緑の丘に登って
世界を見渡したら
こんなにも世界は小さくて狭いこと
やっと気づいた
あなたと同じ世界に私はいたんだ
この澄んだ青い空も
暖かい太陽も全部
高い建物一つ無い
田んぼ道に背を向けて
はじめの一歩を私はやっと踏み出した
ふと自分の顔が窓に映って
オレンジ色の光が差し込んだとき
幼い頃に見た世界と
忘れていた大切なものがそこにあった
緑の丘に登って世界を見渡したら
こんなにも世界は小さくて狭いこと
やっと気づけた
あなたと同じ世界をずっと見ていたんだ
悲しみにくれた夜も
爽やかな朝もいつも
誰かが言っていた
どんな嵐もどんな雷でも
荒れた雲の向こうは必ず
静かな空が広がっていると
緑の丘に登って世界を見渡したら
こんなにも世界は小さくて狭いこと
やっと気づいた
あなたと同じ世界に私はいたんだ
この澄んだ青い空も
暖かい太陽も全部
「ささやかな約束」
覚えていないって
一言で終わらせたら
君はまた一人で泣くかな
幼かった熱が心を揺さぶる
優しさだけの貴方を私は逃れた
上手く話せないあなたの唇
何か言いかけて夕闇に隠した
貴方のその目が真っ直ぐで
見れなかった
またごめんねって言えばその時は
許してくれないかな
ごめんね ごめんね
夜は明ける
静かな表情 その向こう側に
星のような目が輝いていた
気づかぬふりして歩む足を止めた
この先の未来に貴方は居ないと
貴方のその目が
眩しくて怖かった
貴方のあとがき私との未来
縋るような文字とはみ出した思い出
私のプロローグそこから始まる
貴方の跡はここにあるよ
ごめんね ごめんね
ちゃんと好きだったよ
ごめんね ごめんね
本当にありがとう
「夜明け」
だんだんと明るくなってきた夜明け
迷い悩みすべて
置き去りにしたままなのに
過ぎてゆく時間は
まるで時計の針みたいに
追いつこうとすると
また前に進み始めてしまう
たとえば明日が
世界の終わる日だったら
こんな風に終わりたくはないな
たとえば明日が
そんなことばかり考えて家を出た
吉祥寺駅改札を出て
公園の入り口まで走った
池に移るのは朝焼けか
それともやつれた私の顔か
知らないもう知らないよ
やみくもに走り続けた夢の中
重い足取りに
追いつかない思考が絡みつく
過ぎてゆく時間は
まるで時計の針みたいに
身動きの取れない中で
逃げることしかできない
たとえば明日が
最高に運のいい日だったら
今日を頑張れる気がしたんだ
たとえば明日が
そんなことばかり考えて家を出た
吉祥寺駅改札を出て
公園の入り口まで走った
だけどいつもと何かが違う
あぁそうかここはまだ夢の中か
知らない もう知らないよ
また日が沈んで
また朝はやってくる
これで何度目なんだろう
眠れない朝を迎えたのは
「真夜中の君と」
誰もが寝静まった深夜
私はそっと目を開けた
夢さえ見れないまま
今日も君を待つ
月のような君が見える
夜にだけ現れるの
強い光惹き付けられて
手が伸びていってしまう
どんなに厚い雲に身を隠しても
薄闇の中に君が顔を出す
フィルムに写っていたワンピース
暗い部屋の隅っこで泣いている
記憶の断片をつなぎ合わせた
形ないジグゾーパズル
足りないのは君だけだよ
灰色の空の向こう側
掴めないのはずっと
夜間信号が青になるの
待つようなこと
意味が無いよな
「透明な羽根」
片目が浴びた太陽が
目が眩むほど全部真っ白だった
朝方の冷たい空気と
昨日の涙を枯らすお気に入りの一曲
始まりはいつだって白紙から
台本は置いて 裸足のまま風のまま
重ねた手で三角を作った
飛行機に願い込めるような
おまじないはもういらない
指と指の間漏れる光線が
胸の鼓動を刻んで鮮やかに走り出す
鼻に浮かんだ朝露は
痛いような夜超えて
残る透明のドロップ
弱いままでももういいから
強さを持ちたい
踏み出すための一曲
続きはいつだって余白から
塗り替えてくほどに綺麗になりたい
重ねた手で三角を作った
飛行機に願い込めるような
おまじないはもういらない
誰も傷つかない夢なんて叶わない
形の無い雲つかんで
鳥になって空へ羽ばたけ
片目が浴びた太陽が
目が眩むほどに全部真っ白だった
重ねた手で三角を作った
飛行機に願い込めるような
おまじないはもういらない
指と指の間漏れる光線が
胸の鼓動を刻んで鮮やかに走り出す