夜空が反転する月明かり輝く海、穏やかな波に揺れる海賊船
__さぁ冒険だ
そんな都合よく誰かと虹なんて見れるか
_君と見た虹
埼玉の秩父の辺り、
山を少し昇ったところにある展望台
雲一つない透き通った夜で
埼玉はもちろん東京まで見渡せた
空には街では見かけない星が沢山輝いていた
冬の冷たい空気が少し寒かったけれど
君の手と君が貸してくれた上着が私を温めてくれた
君はこの夜空にかけたんだね。
_夜空を駆ける
君はロマンチストだった。
というよりかは、女心を理解していた。
君と会う時好きだとは言わなかった。
実際、好きではなかったし
好きと言ってしまえば自分か何かが壊れる気がした。
ただ、君の首に手を回す時、
貴方が私だけのものになればいいのになんて
__ひそかな想い
帽子かぶってどこにいくの。
普段、帽子は愚かアクセサリーも付けないような彼が今、玄関で靴を履いてる。
その頭には、アメリカの野球少年が付けていそうな黒い帽子が乗っている。
帽子は、ずっと前からその頭にいるかのようにすっかり馴染んでいた。
彼は、少しダボダボな淡い色のジーパンに、白のオーバーTシャツというシンプルな服装をしている。黒のスニーカーが帽子の色とあいあまっていい感じに纏まったコーデになっている。銀のネックレス等をつけたら更にイマドキ風になるだろう。
だが、彼は、下着、靴下、服、靴という最低限なファッションでいたいらしく、アクセサリーを付けない。
しかし今日、帽子をかぶっている。
どうしてだろうと不思議そうに見ていると、彼は、私に気づいたようで、帽子のつばをくいっと下げ、恥ずかしそうにはにかんだ。
「これ、彼女にもらったんだ。普段はアクセサリーとかつけないんだけど、彼女が最近暑いからこれで暑さ対策してって。おかしいよね、オシャレ目的じゃなくて避暑目的なんだよこれ。」
なるほど。彼女から貰ったのか。
普段、アクセサリーも何も付けない彼が帽子をファッションとして選ぶなんてどうしたものかと思ったけれど、そういう事だったのか。
そういえば、1か月前、彼女が出来たって喜んでたな。
1ヶ月記念で貰ったのかな。
なんて考えているうちに、彼はもう準備できたようで、鍵を開けている。
ドアノブに手をかけたところでこちらを振り返り、
「あとで彼女来るから、来たらよろしくな。じゃ、いってきます」
彼女がくるの?よろしくってなに、?
私がそんなことを考えている間に彼は、いってきますと同時に扉を開け、ドアが閉まるまでのほんの少しだけ向こうから手を振った。
私は戸惑いを隠し彼を見送る。
「にゃー」
__帽子かぶって