公園事務所の
入口にある
ホワイトボード
久しぶりに見ると
11月22日
小雪ですの文字

散歩に来れていなかった
緑道で落葉を降らしていた
様々な樹木
桜以外は
ブツブツと枝を切られ
幹の色が白い
冬の足音が近づく
北風が吹きすぎる

お歳暮で贈るような
平たい箱に
様々なクッキー
フィナンシェ
凝った作りの
チョコレートが一粒ずつ
開けた瞬間
貴方が幸せに
なりますように
お菓子の詰め合わせ
ずいぶん迷って決めた

真夏のライブ映像を
堪能した帰り
外は冷えこみ
凍てつく星空

半袖半ズボン
ミストシャワーが
ありがたかった今夏
私の皮膚は
何度目かの寒さで
夏をすっかり忘れ
冬用皮膚に
生まれ変わったのか
ミストシャワー映像だけで
背中がゾクゾクする

図書館にも
本屋にも
君と紡ぐ物語は
ごまんとある
繰り返し書かれ
読まれているのに
いまだ正解に
辿り着けない

(みんな泥くさく
いちから始める)

ふと　空耳
懐かしい人の
声が聞こえる
生きている人ならば
慌てて
消息を知りたくなるが
亡くなった人ならば
会いに来て
くれたのかな
と　周りを見まわす

失われたはずの声の響き
言いまわし
何気ない言葉に
安心する
記憶の中から
その人が立ちあがる