落ちていく
───辛いよ、苦しいよ、、
生きていれば悩みは数えきれないほどに
どんどん大きくなっていく。
普段はいつものように笑ったり
騒いだりするけれど
陰で泣いたりイライラしたりもする。
どれだけ頑張っていても
結果が悪ければ見下される。
逆に結果が良ければ
期待でプレッシャーが大きくなる。
悩みから抜け出すのは難しい、
長く頑張り続けるのも根性が要る。
1年、10年と何年も繰り返し努力したら
なんて馬鹿みたいな考えだけれど
でも実際に報われた人達がいる。
きっと、、きっと大丈夫だよ。
頑張らないと、やらないとって
無理して考えなくてもいい。
その人達を思いながら
今日も一日を過ごしていく──。
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落ちていく
────ゆらりゆらり…。
もう十分 十分だよ。
貴方は掠れた声で呟く…
世界一大切なのに
生きる理由なのに
僕は何をしてあげれたら
君はもっと幸せだった?
───その灯火がふっと消えた。
僕の瞳から涙が零れ
君の頬に溶けた。
ゆっくりゆっくりと
深い眠りに落ちていく。
夫婦
何一つ変わらない日々に暖かい日差しに
包まれながら昼寝から目覚め
古い動物の物語の本を読んでいた。
「はぁ…私もあの犬みたいになりたい」
落ち着いた雰囲気に家の庭で駆け回ってる犬を
眺めながら奥さんが呟く。
不安そうにしている奥さんを見かねた執事。
「安心なさってください
予定通りなら今日の夕方に帰ってきますよ」
三時のおやつを手に優しく低めな甘い声。
少し固めのスポンジにふわふわのクリーム、
採れたての甘酸っぱい果物に
ミントの葉を添えたケーキ。
食べ終わる頃に帰ってくると
期待を膨らませながら
お気に入りのケーキを小さい口に含んだ。
甘くて美味しくて…
まるで気持ちがとろけるような
おかわりしたくなるけれど我慢と幸せな時間。
終いに奥さん好みの温度
深い味わいの甘さ控えめな紅茶。
1口ずつ丁寧に味わうように
ティーカップに口をつけた時…。
────ガチャ。
鍵が開いた音。
私は早歩きで階段を下り
涙がこぼれそうになるのを堪え
にっこりと笑顔で迎えた。
「おかえりなさい…!」
毎日変わらない日課だけれど
その声はとても幸せそうで
そんな2人を眺めながら静かに階段を下りる執事。
空はほんのり赤色に染まり溢れそうな光
私はあの空と同じような
顔をしてるかもしれない。