夕影巴絵

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10/4/2023, 4:22:02 PM

夏が生まれて死ぬ森の中
僕はすこぶる元気だった
忘れていた命の不存在が胸で痛み出す
清々しい超自然に追い詰められて塞ぐ

失ったなら忘れたい
大切にしていたものだって
忘れたものは思い出したくない
無いのと同じだから
困ることは何も無い
わかりたくない
わかるからわからない
わかってないけれどわかっているみたい

子供たちの声が聞こえますか
空間の頂点に触れられますか
かみさまの服はつかめますか
風は消失しますか
雨雲は踊りますか
私と踊りませんか
何もわからなくなりませんか
脚と腕だけでもいいですから
それが本当はいいのですから

10/3/2023, 2:20:49 PM

くだらないわ。探偵さん、この茶番はいつ終わるの?
殺人現場であからさまに顔を顰め
ヒステリックに私を糾弾した女
助手の君は彼女に優しく囁いた
ご自分で終わらせればいいじゃないですか。
早く、理想のロープに巡り会えたらいいですね。

ああ君。
その冷酷が私に向くことを
私が恐れていないとでも?

10/2/2023, 2:53:53 PM

清廉な風が散らした花弁を
ゆっくりと口に含んで
紅く染まった唇は弧を描いた
学生帽との対比
思春期の不可思議
口元を拭ってこちらを
こちらの向こう側を睨めつける
あなたの仏頂面

百年と五十年ほど前のことでした
ひとしずくの奇跡を、もう一度。

10/1/2023, 2:05:39 PM

或ることが
不意に恐ろしくなり手を解いた
夢見心地に罵倒した
すっきりと晴れた気持ちで

「永遠にさようならだ」

恐るべき未来たちに
いつか消える電球の灯に
なぜならば、
見たくない君のたそがれ
見てしまった美しい絶望の貌!

9/30/2023, 4:45:40 PM

アイシャドウのラメが
チラチラと視界に入る
トンネルに入って
みんなの気配が鋭くなる
私は空間に滑り込んで
きっと明日も
誰かの心臓を刺す

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