ただの通り雨だよ、すぐ止むよ。
それが、こんなに尾を引くなんて。
人生何があるかわからない。
あれからぼくの心はずっと雨模様。
お日様は何処に行った?傘は役に立たない。
雨上がりの虹を探しに行こう
秋。
いつものように、友人との小学校帰り。
神社の前で、顔馴染みの近所のおばさんが、
銀杏の落ち葉を掃いていた。
立ち上る煙と、焼き芋の美味しそうな匂い。
私たちは目配せして、いい子を装い、
お手伝いを申し出た。
一通り掃き終わり、綺麗になった境内。
私たちはお目当ての焼き芋を食べながら、
友人はたくさんの落ち葉の詰まった
業務用のゴミ袋の上でジャンプを
繰り返した。ボンボンと弾んで
気持ちよさそうだ。
そして、当然と言うか、
ボフッという音と共に、ゴミ袋は弾け、
1時間かけた掃除は見事、振り出しに。
おばさんと私たちの、笑い声が境内に
響いた。
何ということのない、幼い頃の話。
傷ついてないふりも、疲れたな。
実家から帰る高速バス。
窓の外に広がる田園風景。
季節ごとの田んぼを眺める良い機会だ。
だった。もう最後になるかもしれない。
親と同居してる姉の、
介護の愚痴。夫の愚痴。仕事の愚痴。
田舎の愚痴…。
私をサンドバッグにして、
姉の日常は成り立っていた。
いつものように、姉が言うだけ言って、
あなたは独身で身軽で良いわねえ、
都会で気楽で。と
殺意が湧いた。
静かに言った。
私、お姉ちゃんのトイレの汚物入れ?って。
それからはよく覚えていない。
事務的にバスの予約をとって、荷造りして。
姉に反抗したのは初めてだ。
私は、親を、家族を、捨てたのだろうか。
それとも、捨てられたのだろうか。
窓から見える景色が滲む。
運転手さんがちらちらこちらを見ている、
ような気になる。
何だと思われてるのだろう。失恋?
んなアホな。
次は〇〇バスターミナル、終点です
さあ、切り替えよう。
独身で身軽な、都会の気楽な日常だ。
バスを降りると、雑踏に紛れる、
ただの旅行者。ガラガラ引いて、
お家に帰ろう。私だけのお家に。
BUMP OF CHICKENで、
「ジャングルジム」という曲がある。
幼い頃の思い出から、
今電車に乗っている自分まで
鮮やかに展開し、
「未だに心の本当は
ジャングルジムの中にいる」と
歌ってみせる。
何となくギターを爪弾いていたら、
出来た風の歌。
BUMPは「太陽」なんて重い歌もあって、
好きなバンドのひとつ。
形の無いもの
愛とか、信頼とか、友情とか。
形が無い分、言葉や、態度や、
行動に表さないと、
いくら心の中で思っていても伝わらないもの。
水を遣らないと、どんな感情だって枯れる。
週末の駅前
政治家が がなっている
「安保法がー」
「社会保障がー」
「我々は闘うー」
だから清き一票を 清き?
僕はそれを聞くともなく聞いている
通勤電車の定期を買いに
そして早く家に帰るために
その時
顔に包帯を巻いた女性と目が合った
彼女ははっと顔を背(そむ)けて
歩き去った
言っていただろうか 僕の口が
可哀想にと
語っていただろうか 僕の目が
同情を
僕は不意に物悲しくなった
でも僕は強くあらねば
他人に薄っぺらい同情を
している場合じゃない
妻のため 娘のため 僕は強くあるんだ
だから家に 早く早く 帰るんだ 帰るんだ