な子

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9/15/2025, 11:20:54 PM

【センチメンタル・ジャーニー】


「センチメンタル・ジャーニー」
「そんな歌があったよな」
「あった、あった。意味は知らないけど」
「感傷的な旅らしいよ。悲しいことでもあった?」
「あった、あった」
「奇遇だな、俺もだよ」
「せーの」
「「地球滅亡」」
「さて、上にどう説明するべきか……」

9/14/2025, 10:20:06 PM

【君と見上げる月…🌙】

「君と見上げる月…🌙」
「君と浴びる太陽…☀️」
「君と…」

そんな言葉を送られても。
私の気持ちは変わらないわ。

9/13/2025, 9:14:10 PM

【空白】

空白が嫌いだ。
テストの問題も絵の背景も。
空白があるだけで吐き気がする。
「気にしすぎだよ」
周りの奴らはみんなそう言う。
けれど、俺は知っている。
空白が人生を狂わせることを。
「学校を卒業してから二年の空白がありますが…」
「前の会社をお辞めになって今までの空白……」
同じような質問、困惑する人々。
何をしてたっていいじゃないか。
採用担当の俺はため息をつく。
けれど世間は許さない。
空白が嫌いだ。
いつか俺の人生にも。
侵食してきそうで。

9/12/2025, 9:01:07 PM

【台風が過ぎ去って】

台風が過ぎ去って何もかもがなくなった。
家族も恋人も友達も。
ぜんぶ台風が飲み込んでいった。
涙は出なかった。
ただ心の中の憎しみだけは増大していった。
「呪ってやる」
自分の口から出たとは思えないほど低い声だった。
陰陽師どもに後悔させてやると思った。
我らを祓うために起こした台風よりも。
もっともっと大きな呪いの台風を。
今にも吹かせてやろうと決めた。

9/11/2025, 8:32:19 PM

【ひとりきり】

ひとりきりにしてほしい。
彼女はそう言って部屋のドアを閉めた。
僕は仕方なく廊下に座る。
今日は休日なのに。
せっかく一緒にいられるのに。
そう思いながら、ただ黙っているしかなかった。
最近、彼女が冷たい。
この前のことを怒っているのかもしれない。
仕方がなかったのだ。
目の前にボールがあったからつい遊びたくなって。
彼女は僕に嫌気が差したのだろうか。
どう謝ればいいのだろうか。
ふいにドアが開いた。
彼女の手には真っ赤な毛糸のマフラーが見える。
それを僕の首に巻く。
「明日からお揃いのマフラーで散歩しよ」
彼女の言葉に、僕はワンッと答えた。

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