【未知の交差点】
「道の交差点?」
「未知の交差点!」
「どーいうこと?」
「いや、僕も知らない」
「はあ? それなのに、いこーって?」
「だって、気になるじゃん」
「ならん。そもそも金にならないし」
「まーた、始まったよ。ほら、着いたよ」
「ここで何に会えるって?」
「未知だよ、未知」
「当選の宝くじとは会ったことないな」
「どこでもお金ばっか」
「仕方ないじゃん。ビンボーだし」
「早く一緒に暮らしたいってね」
【一輪のコスモス】
荒れ果てた大地に一輪のコスモスが咲いている。
どうしてここに咲いているのか。
私たちにはわからない。
地球に帰ってきて数年。
海は消え、大地は荒れ果て、生物も滅んだ。
なのに、どうしてコスモスだけ。
「触るな!」
その言葉より前に私は触れて。
コスモスは私の手に根を伸ばし。
気付けば視界は真っ暗で。
身体の自由はなく。
意識が薄れ。
私は。
【秋恋】
「秋恋だなんて言わないで、いつでも恋しようぜ」
クラスメイトたちは恋に命をかけている。
恋だけが、僕たちの生きる価値だから。
「そうは言ってもなぁ」
少子高齢化が進んだ現代。
結婚をしない人間に社会は厳しくなっている。
恋とか結婚とか、どうでもいい。
だって、俺はお前が。
【愛する、それ故に】
愛する、それ故に君の全てを知りたいんだ。
趣味も好物も性癖も思考も。
全て知りたいだ。
え、気持ち悪い?
なるほど、君はこういうことが嫌いか。
大丈夫、どんどん教えてくれ。
君の理想になってみせるから。
【静寂の中心で】
静寂の中心で、君は何を想う?
車の音も信号機の音も人の生きている音も。
それどころか。
鳥の声も木々のざわめく音さえもない世界で。
君はいったい何を想う?
私を。
いや、私たちを殺して。
君はいったい。
「うるさいなぁ」
君は言うと、見えないはずなのに私を見た。
「大丈夫だよ、地球は僕らが有効的に使うから」
宇宙人の君はそう言って、笑った。