クリスマス。それは、キリストの誕生日。いつの日かそれは恋人と、家族と、大切な人と過ごす日になっていった。
今日はクリスマス。雪が白いベールみたいに降り注ぎイルミネーションがいい差し色となり人々を輝かせる。というのは妄想の中の話で私は1人部屋の中。誰か来てくれないかなぁ……なんて考えながら外に出る準備をする。何故今日バイトなのか…虚しくなった自分を慰めているとあっという間にバイト先。私が少女漫画の主人公だったら今日運命の出逢いを果たすだろうな、まぁそんなこと起きないんですけど…
夕方のケーキ屋とは忙しいものであっという間に夜。恋人達に囲まれながら背中を丸めたイケメンがきた。振られたのか。と哀れみの目を向けていると「あ、あの!姉さんが貰ったら喜ぶケーキってなんですか!」と話しかけてきた。えこれは、主人公になれるチャンス?と思いながら答えようとした時、プルルルル。彼の電話が鳴った。「あ、ごめん!今お店着いた…すぐ買ってくるから待ってて!」…「すみません…」
バイト終わり。イルミネーションを見ながら
「サンタさん。来年は私を主人公にしてください」と必死に願いながら帰った。
12/25/2025, 1:13:14 PM