やなまか

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黒髪のエルフが細身の剣で大群に切り込んでいく。
敵の数は未知数。まるで何かに追われているかのように、小さな悪魔の群れは沸いて出てきた。
「シーナ、下がれ!」
「うん!」
すぐさま防御魔法陣を作り、シーナは両手にナイフを取り出した。2つ地面に突き刺し地の精霊に祈る。
「なんて数…」
弱いものはすぐさま弾けかれて飛んでいく。だが、壁を破ってくる大型は、魔力干渉と共に最前線のギールスと刃を合わせていた。こちらが雷を一つ一つぶつけていても埒が明かない。
「ミレーヌ!」
見知った少女が棒を手を飛び込んできた。結ったか髪がほどけ生傷を癒す暇もないようだ。
「ひとかたまりになって。守りの結界を作るわ」
「それが…!」
全員に付加をつけるつもりだった。ミレーヌが不安げに振り返る。
「スペアくんが居ないの!」
「うそ!さっきのではぐれた!?」
転移の罠がここでぶつかったのだ。考えうる最悪な状況だった。デーモン達のギャァギャァと甲高い鳴き声が続いている。
「カノンとヴィルは…」
「二人は無事だと、思う」
なんだかんだ、彼らは運が最高値にいい。魔物の群れに残しても無傷で帰ってくるような二人だ。
ギールスが一匹片付け、シーナの近くまで跳んできた。「いけるか」
「いけるかどうとかじゃないのよ、行くのよ」
前衛二人、後衛一人。バランス的には丁度良い。
すぐさまシーナの魔術が身体を取り巻いていく。
「いい返事だ」
二人は2手に分かれて大きなリザードに切り込んでいった。

2/17/2026, 6:12:45 AM