récit

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大理石の細い柱が連なり透かし彫りで繋がる回廊は、まるで光が差し込む冷たく温かい林だ。
僕は君とともに、この回廊を無言で歩く。

君のドレスの裾が風に合わせて踊るように揺れている。
先には手足の長い猫が居て、静かに僕たちを観察している。猫の表情は過去の秘密と未来の予感が交わり合っている。
一羽の小型の白孔雀が僕たちの前を優雅に横切ると、時間が静止したかのように感じる。

こうして、僕は夢を見るために長い回廊を歩いている。
そして夢を抱えたこの場所で、静かに物語が生まれて来るのを待っているのだ。

「光の回廊」

12/22/2025, 2:57:11 PM