お気に入り
「偶には他の食べようとかならないの?」
「え?こんなに美味しいのに?」
何時もの様にお気に入りのお店でお気に入りの物を頼んだ。すると隣に座る彼女が不満そうだったので聞いてみるとこう言われた。何故なんだ。
「だってさ?飽きちゃうかも知れないじゃん、もったいないよ。」
「飽きたりしないよ。って言うか莉乃だって好きなの頼んでるだろ。」
「私はゆー君より色んな物頼んでるしいーの!」
彼女は膨れて言った後、それにね、と諭すかの様に優しく話し出した。
「時にはチャレンジだって必要だよ?人生と一緒。好きな物だった〜ってなるかも知れないし嫌いかも〜ってなるかもだけどそれも良い思い出でしょ?ねっ!私とお気に入りを探そうよ。」
俺はチャレンジが苦手だ。なんで態々わからない物を食べるのか。意味が分からなかった。
今なら分かる気がする。確かにな。莉乃の言う通りだった。もうお前はいない。けど莉乃の言った事を全部やってみようって思えたんだ。遅過ぎるけど。お前の見た事、考えた事を試したいと思ったから。お前は空から見守ってくれてるのかな。
2/18/2026, 9:13:58 AM