【手のひらの贈り物】君が空に向かって手を伸ばす何かを掴んで満足そうに僕に差し出す手をひらけばそこには掴んだばかりの桜の花びらが握られていた戸惑う僕をよそに君は少し悪戯な笑みを浮かべて「これ栞にして」そう言って僕にそれを握らせると颯爽と駆けていった預けられた僕はそっと手のひらをひらくそこにはやっぱり桜の花びらがあるだけだった
12/19/2025, 11:07:23 PM