27(ツナ)

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光の回廊

それは失くしたものだけを照らす道。
手を伸ばしても届かない数多の思い出が、淡く光って並んでいる。
笑った顔と声、触れられなかった手、伝えることができなかった感情。
進む度に胸は硝子片が刺さるようにチクチク痛む。足は前へ前へ進みつづけ、立ち止まることは許されない。
この回廊の出口の先に待つのはきっと再会なんかじゃない。
そんなこと、わかっている。
それでも私は、光の中を歩き続けた。
歩き続けた先には、きっと新しい出会いが待ってるから。

12/22/2025, 12:31:02 PM