静かな終わり
どうも、27と書いてツナと読みます。
いつも拙い文章を読んで頂きありがとうございます (◜ᴗ◝ )
もうすぐ1年が終わりますね。
皆さんはどんな1年でしたか?
楽しいことも悲しいことも嬉しいことも苦しいことも、色んなことがあったと思います。
良い1年だった人も、そうでもなかった人も、
お疲れ様でした。
自分がこの『書く習慣』を始めたのも今年からでした。三日坊主で何事も続かなかった自分が、半年以上も続けられる習慣になりました。(途中体調不良で書けないこともありましたが…笑)
これもひとえに、読んで"♡"をくださる皆さんのお陰でございます( .ˬ.)"
「静かな終わり」というテーマではありますが、『書く習慣』はこれからも続けていく所存です!
今年はたくさん読んで頂き、ありがとうございました。
来年も楽しく『書く習慣』を続けていきます✍️
皆様、良いお年をお迎えください⟡.·
心の旅路
"人生"という果てしない長くて大きな旅をしている私たち。
そんな旅の途中、さまざまな迷いや葛藤、困難や危機が訪れるだろう。
それでも、最後まで私たちは歩み続けなければならない。
もし迷いが生じた時は、心の旅路に寄り道する。
少しだけ立ち止まって、心の赴くままに進んでみる。
今、悩みや葛藤があるならば一度立ち止まって、深呼吸をして、横道に逸れてみて欲しい。
意外なところに解決の鍵は転がっているのかもしれない。
大丈夫、旅は長い。
最期の時に「色々あったけれど、楽しい旅だった。」と思えるような人生を歩もう。
凍てつく鏡
目の前には霜で覆われた凍てついた鏡。
私ではないナニカが映っていた。
そっと鏡に手を差し伸べて指が鏡面に触れた瞬間、私の手は指先から凍りついていく。
鏡の中のナニカと入れ替わってしまう。今度は私が鏡の向こうへ行く番。
医者には「解離性同一性障害」と言われた。
私とナニカはひとつの身体を共有するふたつの魂。
凍てつく鏡を通して私たちは、ひとつの身体の中で入れ替わる。
雪明かりの夜
今日の夜も予報通り雪が降った。
昨日から降った雪で街は真っ白く包まれていた。
俺は待っていた。
現れなかったらもう、この関係は終わりにする。
もう待ちくたびれて帰ろうとした時、息を切らして走ってきた。
「おせーよ。バカ。」
嬉しくて綻んだ顔を見られないように後ろから蹴りを入れる。
「…はぁ、はぁ、ご、ごめんっ。今日に限って両親が居て抜け出すの苦労して、ほんと、ごめんね。」
「いいよ。来てくれたしな。」
しばらく、冬の夜道を並んで歩く。
「…お前さ、遠くの大学行くんだろ?」
「…うん。そっちは、卒業したら地元で就職でしょ?」
「まあな。俺は勉強なんかしたくねぇし、早く金稼ぎたいしな。」
「そっか。」
会話が途切れて、気まずい沈黙が続いた。
俺が不意に立ち止まるとお前は振り向いて迷わず歩み寄って、軽く俺の唇に自分のを重ねた。
「……あの、さ。お前にとって俺って何?卒業するまでの暇つぶしとか遊びとか?」
自虐して言うと、胸ぐらを掴まれてさっきより強く重ねた。
「遊びなわけない。僕は、本気で君が好きだ。」
また、キスしようとしてくるから慌てて止めた。
「わ、わかったわかった!伝わった!…いくら夜だからって、今日は雪明かりで外明るいから誰かに見られたらやばいだろ。」
「雪明かりの夜、僕と君が付き合った記念日。覚えやすくていいね。」
「なに馬鹿なこと言ってんだよ。」
満面の笑顔でそんなこと言うから、俺もニヤける顔を抑えられなくて、照れ隠に頭を引っぱたいてやった。
祈りを捧げて
病気がちだった僕に母はよく言った。
「祈りを捧げなさい。祈りはいずれ届く。とにかく、毎日祈りを捧げるの。」
母を信じて僕は毎日毎日、祈りを捧げた。
「早く病気が治りますように。」
無慈悲にも僕の命は呆気なく終わった。
祈り?そんなもの無意味だった。
母を見ていると、性懲りもなく未だに祈りを捧げているようだった。
一体、誰に何を祈っているのか僕は母の近くに行き耳を澄ませた。
「……ありがとうございます。ありがとうございます。息子を消してくれて。ありがとうございます。」
そうか母は、祈りを捧げてなんかいなかった。
僕の死を願っていたんだ。