小刻みに震える貴方の手が、私の頬に触れた。
「温かい。貴方は、ホッカイロみたい」
冷たくて小さい貴方の手は、優しく私の頬を撫ぜる。
「もう、くすぐったいよ」
そういう私だって、貴方の手を振り払おうなんてちっとも思わない。
こんな都会に雪が降って、イルミネーションが街中を駆け巡ってる今日この頃。
冷え性で、外が苦手な貴方が珍しく、外に出ようと誘ってくれた特別な日。
私は貴方の手を優しく握る。凍える指先はまだ、震えていた。
貴方の頬は、真っ赤に染まっていた。
12/10/2025, 6:02:03 AM