強さが単体で君臨していた。
自らを燃やしながら他者を生かすそれは、
何に対しても温度を下げない誠実さを貫いている。
光は迷わない。
考えることはあるが、
考えすぎることがない。
「やる」と思ったら、やる。
だから、屈折しない。速い。強い。
周囲が巻き込まれる。
信じることにブレーキをかけない。
疑わない。
時々立ち止まることはあるけれど、簡単には止まらない。
後ろを振り返らない。
裏を返せば、曲がれないということでもある。
それは容赦がない。
けれど、優しいふりをしない。
ただ、全力で在るだけ。
リンゴもトマトも
その全力の結果だった。
全力で育ててしまう。
私の影は振り注ぐそれのせいで濃くなる。
照らし、焦がし、影をつくる。
そこに善悪はない。
ただ、自分の温度を隠さない。
それは無自覚に燃えている。
自分が何を引き起こすかをいちいち計算していない。
照らす。
焼く。
育てる。
干上がらせる。
それを意図していない。
自身が相手を焼くかもしれないとは気づいていないようだった。
称賛がなくとも続ける情熱。
誰も見ていなくとも手を抜かない態度。
相手の機嫌に左右されない温度。
論理として正しい言葉。
けれど、それは時に残酷だ。
迷いがない。
解は一直線。
それは「優しさ」とは別だったが、
本気で、救おうとしているということでもあった。
けれど、「好かれやすさ」とは違う。
むしろ少し孤独だった。
私は太陽が絶対者でなくなる瞬間を見た。
どうしてか、
私はそれを自ら浴びに行ってしまう。
その熱を、確かめる。
近くにいると暖かい。
でも長時間はきつい。
私の皮膚は赤くなる。
光に焼かれてもそばに要られる強い私であれたらよかったのにな。
私は無防備ではいられなかった。
とても臆病だった。
私は影に入った。
「なぜ動かないの?」という光は、
動けない事情を蒸発させてしまう。
私が痛んだのは、
答えが間違っていたからじゃない。
ただ、突破できるものとして扱われるから。
でも突破できない局面もあるんだ。
動けない事情もある。
動かない勇気もある。
そこが見れない光は、
やっぱり少し、私を焼く。
けれど、離れれば…恋しい。
題 太陽のような
2/22/2026, 9:41:50 PM