「雪の静寂」雪の静寂が、怖かった。自分の足音も、友人の声も全部真っ白な雪に吸い込まれて、ないものにされてしまいそうで、怖かった。あの人の存在さえも消えてしまったら、どうしようか。と、言いながら雪道を歩いて朱に染める自分は、とっくに静寂に、しじまに、狂ってしまっているだろうに。
12/18/2025, 10:00:29 AM