同情
これはただの同情だ。
女も男も好きになりきれなくて中途半端で。
"好き"って何なのかわからなくなって、知りたくて、手当り次第に色んなやつと遊んだ。
みんな「好き」だと言ってくれるが俺は返事ができなかった。そんな時に出会った。
そいつは今までの子達と違って俺を慰めたり優しくしたりしなかった。
ただひたすら、俺を軽蔑して見下してゴミみたいに扱った。
けど、それが俺に本物の「好き」という感情を芽生えさせた。
俺はそいつに何度も何度も、その感情をぶつけたが「俺は嫌い」だと一瞥された。
酒を飲んだ日、そいつに少し隙ができた時に俺は感情をぶつけた。
「お前のこと好きだ。…本気なんだ。どうしようもなく好き。好き、好き、好き。」
いつもなら足蹴にされるのに、真剣な顔して俺を見つめてきた。
「…はぁ。……あんまり好き好き言ってると効果が薄れるぞ?本当に伝えたい時だけ言え。」
「え?」
俺の顔を鷲掴みにすると軽く唇を重ねた。
「好きだ。…って、こういう風にな。わかったか?」
これは、同情。ただの同情のキスだ。
2/20/2026, 11:20:28 AM