【お気に入り】
お気に入りはなんでも欲しくなる。
蝶よ花よと育てられた私の我儘は、
叱られるわけもなく叶えられてきた。
次に欲しくなったのは意中の彼。
だから次期、王になる父に頼み込んで
彼を強引に婚約者にさせた。
私のお気に入りになれたのだから、
光栄でしょう?
そんな風に酔いしれる私を、彼が
どんなに軽蔑したかも分からず。
心の隙間を埋めるように、物への執着が強くなる。
そんな私を世間は哀れんだ。
あぁ、そうか。
私自身が、誰かの1番のお気に入りに
なりたかったんだ。
気づいた頃には、周りはガラクタで
溢れていた。
2/17/2026, 10:45:36 AM