水瀬しろ

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1月7日 16時12分


大雪は――嫌いだ。

シャベルを手に、雪を掘る。
ガリッ、ガリッという音と共に雪をすくっては、
雪を庭へ放り投げる。

駐車場は雪だらけだ。
降りしきる雪の中、被るフードに雪が積もる。

雪は静かに、しんしんと降り続けている。
振り返ると、さっきまで雪かきをしていた場所は、もう白く染まっていた。

寒い――
冷え性のせいか、手袋をしていても手が冷たい。

気がつけば、さっきまで雪かきをしていたお隣さんもいなくなっている。
一度、家に戻ったようだ。

雪の日は皆、雪かきに見舞われる。
なので、よくシャベルがアスファルトに擦れる音が聞こえるのだが、
それも聞こえなくなった。

しんとした外に、大粒の雪は止むことを知らず、静かに降り続ける。
まさに滝のようだ。

掘っても掘っても終わらない。
ふぅっとため息をつき、白い吐息をひとり見送った。


「雪の静寂」

12/17/2025, 10:19:33 PM