Love you
“Love you”
なんてまっすぐな言葉なんだろう。
俺は恋をしたことがない。だから言ったことがない。
日本語にすれば、幾らでも言葉が変換できる。
けれども、“Love you”は“Love you”だけでいい。
どんなふうに、どれだけ、どれくらい、なんて
余計なことは言わなくていい。
恋じゃなくても“Love you”なんて言ってみようか。
引かれるかな、気味悪がられるかな、嫌われるかな。
そんなことを考えずに口に出して言ってみよう。
「父さん、母さん、“Love you”」
“Love you”
なんて都合がいい言葉なんでしょう。
心がこもっていなくても、心がこもっていても。
口にさえ出せば相手が都合よく受け取ってくれる。
私は本気で言ったことがない。心をこめたことがない。
恋を知らないから。恋をしたくないから。
生きる為だけに口に出す言葉。別に好きで言ってない。
仕方なく言ってるだけ、都合がいい言葉でしょう?
本気に思われたらどうしましょう、なんて考えないわ。
今日は、そこの貴方へ送るとするわ。
「ふふっ、“Love you”」
“Love you”
なんて綺麗な言葉なんだ。
自分は恋が分からないから言ったことがない。
恋が分かれば何か変わるのかな。
誰が必要としてくれる?居て欲しいって言ってくれる?
まぁ、もう関係ないか。
こんな綺麗な言葉を言わずに死ぬのは勿体ない。
誰かにあげよう。誰かに託そう。
あ、今見たらとても綺麗な景色だなぁ。
もう最後だから、とびきりの思いを込めて。
「この世界へ。“Love you”」
2/23/2026, 12:46:08 PM