冬至。

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「ねぇ。なんで怒ってるの?教えてよ」
平謝りしてくるあいつの顔を睨みつけてやる。
「おれ何かした?」
「…覚えてないんだろ」
「だからそれはごめんて。おれお前に何したの?」
「自分の胸に聞いてみろ」
「一緒に帰ったところまでは覚えてるんだよなー」
白々しく頭をぽりぽりかきながら空を見上げてポツリと呟く。
毎回毎回こいつはこうだ。
飲み会後は必ず記憶を失くす。
酒に飲まれる男なんてサイテーだ。
「ねぇ」
ずしりと肩に重みを感じた。
「怒んないでよー。謝るから教えて」
甘ったるい声を出しても教えるもんか。
無視してると懲りずにずっと絡みついてくる。
「じゃあさ、最初からやり直そー。一緒に帰ったところから!それならきっと思い出すよ」
「無理」
「なんでだよ!絶対思い出してみせるよ!!」
思い出したところでどうするって言うんだ。
お前がオレにキスしたなんて。
やり直したってまたどうせ忘れるそんなもの。



                   (0からの)

2/22/2026, 9:39:41 AM