お気に入りのペンダントを、見せびらかすように付け廊下を渡る。
「うわ、あのペンダント…」
「お嬢様じゃん」
ふっ!!そうよ、金持ちよ!!!!崇めなさいっ!!
そう思っていたんだけど…
「どわっ?!?!」
ぱりーん。廊下で走って飛び出してきた芋っぽい男とぶつかった直後そんな音がして、音のなったほうをみると…
宝石が割れた私のお気に入りのペンダントが転がっていた。
「ぎゃーーー!!」
多分、衝撃で飾りの部分からチェーンが外れて落っこちたのだろう。
「私のバイト代5ヶ月分がー!!ちょっと、どーしてくれんのよ!!!」
芋っぽい男のほうに振り返る。
「あ…すみません。弁償します。いくらですか?3千円?」
「んなわけないでしょ?!55万円よ!!」
え…そんなに?!とでも言わんばかりにポカーンと口を開けているので、つい殴りたくなった。しかし、過ぎたことはせめても仕方ない。
「ちょっとこっち来なさいよ!」
人気のない道に連れて行く。「うわ…カツアゲ?」とヒソヒソ言われながらも、そんなことは50万円弱の前ではカンケーないのだ。
「これから放課後、必死に働きなさい。」
「う…やっぱり…蟹漁船とか、?」
「そんなコトに手を出すわけないでしょーが」
はあ…とわざとらしく溜息をつく。
「あんたは今日から、私といろんなバイトをはしごするのよ。平日は放課後8時まで。土日は朝から昼までね
2人で頑張れば3カ月もかからないわ」
「え…お金持ちじゃないんですか?」
「違うわよ!コツコツ必死に貯めたの!」
ほえー、と間抜け面をする…この…えっと
「名前…なんて呼べばいい?」
「え…じゃあ、山本さん、?」
「山本…苗字だるいから芋太郎でいいわ。よろしく芋太
私は北条まり」
「えぇ…でも、すみません。今まであなたのこと誤解してました。てっきり親が裕福でお金に物を言わせている方かと…」
な、何こいつ。さっきまでうじうじしてたのに急に失礼なこと言うわね。
「でも、あなたの努力だったんですね。失礼なこと言ってすみません。そんなちいさな装束品の為に働き詰めする方だったなんて」
「引っ叩くわよ」
まあ、いい。
「今日から貯めていくわよ!ほら!えいえいおー!」
「ぇ゙っ…えい…えい、おー?」
ペンダント代…残り55万3200円。
2/17/2026, 12:22:25 PM