いっとう強い風が吹いた
周囲にある、彩り豊かな葉をつけた木が、その風に負け、がさがさと音を鳴らした。
地面に積もった枯葉が、紙吹雪のように散らばる。
そんな光景を、一人の女性が、木によりかかりながら、静かに見ていた。
クリーム色の髪が腰まで伸び、波のように、ウェーブがかかっている。
柔らかく、それでいて大人びたその顔とは裏腹に、腰のベルトには、一本の長剣が刺さっている。
銀色で、持ち手の少し上には、大きな天秤が装飾として施された、売ればお金になりそうな剣。
女性は満足したのか、木にかけていた体重を戻し、枯葉で隠れた道を、ゆっくり歩き始める。
「罪斬(ざいざん)。枯葉って、寂しいね」
女性は、剣に答えを求めるまでもなく、すぐに話し始めた。
「せっかく木と生涯を共にすると決めたのに、風なんかに負けて、離れ離れになるんだもの」
木と枯葉と、女性と剣を、強い風が揺らした。
「ねぇ、君は…私が死ぬまで、私のことを見続けてくれるよね?」
枯葉が、木にぶつかって動けなくなっていた。
お題『枯葉』
2/19/2026, 2:11:48 PM