ね。

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その本棚は、亡くなった彼女のものだ。
綺麗に並べられた本は、ボクには難しくて分からないものばかりだが、1冊だけ惹かれるタイトルがあった。それは、「Love you」と、金色の文字で印刷されていた。

手に取ってみると、あたたかい柔らかな風が吹いたような気がした。表紙には何も書かれていなかった。そっと本を開くと、懐かしい文字が現れた。それは、彼女の日記だったのだ。



○月○日(☆)
今日は、Yと待ち合わせ。
お気に入りのお店で、日が暮れるまでお喋りをする。

*月*日(&)
今日も、Yと待ち合わせ。
また、お気に入りのお店で、ひたすらお喋りをする。



三行ほどの日記をが、半年分綴ってあった。その半年は、ボクが彼女と出会い、親しくした期間だった。
ボクたち2人はお気に入りのカフェで、お喋りをして過ごすことがほとんどだったから、彼女の日記もそのことばかり書いてあった。


ボクたちの時間は、三行ほどが半年分だった。短いのか長いのかは分からないが、ボクにとっては忘れることのできない、深くて美しい時間だ。



ありがとう、とボクはその本を抱きしめつつ、呟いた。





2/24/2026, 8:41:18 AM