星明かり
星明かりとは、夜空が暗い時に見られる光のことで、特に月のない夜や、星がよく見える夜に顕著になることを指す。
星明かりの夜は静かで美しく感じられる。
アパートのとある一室、隣の部屋のお姉さんの姿が少し見える夜のことだった。
自分の夢が分からなくなってしまっていた自分。
意味もなくベランダに出てみた。
「はぁ…」
星を見ながら溜息をついた。
「なんか悩み事?」
隣のお姉さんの声がする。こちらに話しかけているのだろうか。
まぁ、こちらに話しかけていないのであればこれは独り言ってことで。
「自分の夢とか、やりたいことがわかんなくなっちゃったんです」
お姉さんは話さなかった。
お姉さんの吸ってる煙草の煙が見えるだけだった。
人息吸ったところでまたお姉さんが話し出す。
「まぁ、いいんじゃないの。人生ってそんなもんよ」
「でも……」
「なに、焦らなくても今から色んなことに挑戦して、失敗して。自分の知らない世界を見てみるとか、どう?楽しそうじゃない?それでやりたいことを見つけりゃーいい」
「それで…もし見つからなかったら?」
「それでも見つからなかったら……。それでもいいんだって思うんだよ。やりたいことを見つけないけないってことはないんだからさ」
「ま、困ったらお姉さんのとこおいで」
「……ありがとうございます」
まるで星明かりが、お姉さんの煙草の火が、道を照らしてくれる光のようだった。
4/20/2025, 2:54:37 PM