「凍てつく鏡」
貴方の心の一部は壊れている。
私は、そんな所も含めて、貴方の全てを愛している。
どうにかしたいと、貴方を救えたら、と思った時もあった。
でも今は、ムリをせずに貴方のままでいいとも思う。
でも、やっぱり貴方も心の底では助けを求めていて。
人を信じたい、でも怖い。
信じたくない、でも信じられない自分に自己嫌悪の感情を抱き。
自分にそんな気持ちを抱かせた人を恨み、罵り。
乗り越えられなかった自分の弱さを責め、落ち込み。
毎日何回もアップダウンを繰り返し、世の中全てを睨む時もあれば、救いを求める目で縋る時もある。
そんな貴方の相手をしていると、正直疲れる。
いくら愛していても、果てしなく疲れる。
壊れた貴方の心は私の心の鏡で、貴方の壊れ方はそのまま私の壊れ方で。
貴方の痛みはそのまま私の痛みで。
凍てついた心を映し合う凍てついた鏡の中で、2人で何処までも凭れ合い、責め合い、許し合い。
私達の出口は何処にあるのだろう?
このまま、ずっとこの合わせ鏡の中を行き来するだけなのは嫌なの。
このままで終わるつもりもないの。
いつか、ここから抜け出したい。
きっと、いつかは、貴方と2人で抜け出してみせる。
そして、この凍てついた鏡を壊してみせる。
12/27/2025, 12:15:16 PM