海天音

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『贈り物の中身』

「今年のさ、クリスマスって何か予定ある?」
彼氏のいない歴=年齢の私に尋ねる幼なじみ。
「ないよ。多分バイトだろうし。」
私は携帯に入っているスケジュール帳を見る。
…水曜日。バイトはない。
「ごめん、バイト休みだったわ」
「そうなの?ならさ、イルミネーション見に行かない?」
私はギョッとした。
幼なじみは外に出るのがあまり好きではない。なのにこんな提案をしてくるものだ。
「え!?ま、まぁいいけどさ。」
私は特に何も無いし。

当日。
…やっぱり十二月って寒いな。
しかもイルミネーションだから夜じゃないと綺麗じゃないし。
どこを見ても彼氏・彼女ばかり。…完全に浮いちゃってる、私。
「あっ、いたいたー!」
幼なじみが息を切らしながら来た。
「…別に今来たばりなんだから、走る必要ないよ。」
「一緒に回る時間、多く取りたいし。」
「そう?」
うん!と頷く幼なじみに。
「あのさ、今日…ちょっとした物だけど。」
と私は幼なじみにネックレスをプレゼントした。
「え?いいの!?これ欲しかったやつ!」
「良かった。まぁ…もう少しバイトしてたらいい物買えたかもだけどさ。」
そういう私に幼なじみはきょとんとした。
「…いい物って何?」
「え?それは…ブランド物とか?」
ちがうよ〜、と幼なじみ。
「こういうのって、気持ちだから。だって、仮に安いものでも貰い物って嬉しいもんなんだよ。」
と言い、幼なじみが私に箱を渡す。
「プレゼント!用意してたんだ!」
え…と思い、箱を開けるとまさかの同じネックレス。
「嬉しくない?全く同じものだけど。」
私は首を横に振って
「ううん、とっても嬉しい。」
良かったと微笑む幼なじみ。

「それじゃ、行こっか!」
と二人、同じネックレスを付けて歩き出した。

12/3/2025, 4:40:16 AM