0からの
0(ゼロ)と知り合ったのは5年前。
彼の本当の名前は知らない。
きっと彼も僕の本当の名前は知らないだろう。
彼は僕をQ(クイーン)と呼んだ。
男なのにクイーンだなんて嫌だと思った、けど組織の言うことは絶対。どんなことにも逆らうことはできなかった。
国の極秘諜報機関。
そこには様々な理由で戸籍を捨てた人間が集まっていた。
0は元々孤児で身寄りのないところを拾われた。
僕は両親が事故死し、金の代わりに組織に売られた。
境遇が似ている僕らは自然と親しくなった。
0は僕を気に入ってくれて任務パートナーに選んでくれた。
ある日の個別任務で、0は帰らぬ人となった。
突然のことだった。到底受け入れられなかった。
昨日まで生きていたのに、隣で笑いあっていたのに。
「Q、これ 0 からの…。任務中の死はよくある事だ。…まぁ、しばらくゆっくり休め。」
別の組員からシガレットケースと1本のタバコを預かった。
ケースには"Z.R" 彼の本名のイニシャルだろうか、そしてタバコには小さくメッセージが遺っていた。
「Dear Q You’re special to me. 0」
僕は彼の形見を握りしめ声を殺して泣いた。
2/21/2026, 11:17:49 AM