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抵抗もなく【雪の静寂】の中で眠りたい時もある。ひんやりとしていて何も考えない無になれる。仰向けで寝そべって、灰色の空から落ちてくる雪のカケラをただ眺めたいのだ。(12/18)

違和感はあった。でも、誰も教えてくれないから気づかなかった…本当に?【心の片隅で】見ないようにしていただけではないか、私は目から溢れる水を暫く擦り、布団の中で嗚咽を繰り返すのだった。
(12/19)

不器用な君からの初めての贈り物は、冷たい私の手を温めるホッカイロでした。数年後、ぶっきらぼうに乗せられた【手のひらの贈り物】は、キラキラとした石のついたリングでした。(12/20)

この街のクリスマスのもみの木のメインは、あの【時を結ぶリボン】がシンボルなんだ。何年も受け継がれた赤い鮮やかなリボン、何故か朽ちないからココで告白すると成功するのだそうだ。(12/21)

ケーキの上の粉砂糖のように【降り積もる想い】、これは甘くてとりすぎには注意が必要だ。(12/22)

すごい、見てみて!とイルミネーションの【光の回廊】を歩き回る君が、僕には何よりも輝いてみえている。(12/23)

火を着けて、部屋を暗くする。目の前には【揺れるキャンドル】、さぁ吹き消して、今日は特別な日だ。クリスマスイブとかぶってしまっているけど、大丈夫、ケーキは2ホール準備した。盛大にお祝いしよう、今日は大切な家族の誕生日。おめでとう!(12/24)

急にクスクス笑ってどうしたんだ?と首を傾げるアナタに思い出し笑いだよと伝える。

「何を思い出したんだ?」
「昔のアナタのことよ、ツリーの前で急に手の上に何か乗せるから何かと思ったら、ホッカイロで…ふふっ」
「あー、あったなそんなこと…」

恥ずかしそうに顔を反らすけど、手はしっかりと握ってくれている。あの【遠い日のぬくもり】は現在も継続している。(12/25)

12/25/2025, 7:31:02 AM