『同情』
「ああ、それ分かるー!」
そう言って、私がふとこぼした愚痴に『共感』した貴女。
そこには実感がこもっていて、貴女も私と同じように苦労したのだろうことが伺えた。
私と貴女は同じものを見ている。
「ああ、それは可哀想に。」
そう言って、私が泣きながらやっとのことで吐き出した言葉に『憐憫』を向けた貴女。
大丈夫だよ、私がいるからね。
私という小さなものを包む貴女は大きく、私に覆い被さるけれど触れ合わない。
私と貴女は対岸にいて、貴女は私を見ている。
「それは……。悲しかったね。」
そう言って、痛そうに目を伏せ『同情』した貴女。
貴女の脳裏で、私はどんな酷い目にあっているのだろう。
私の言葉を使って想像し、決して私ではない、けれど私に近い「貴女が想像する私」の境遇を悲しむ貴女。
私と貴女は隣にいて、互いの感情を擦りあう。
貴女は「私」を見ている。
他人に自分の感情を完全に理解させる事は出来ない。
私が貴女のことを何も理解できないのと同じように。
ただ、私が以前感じた痛みと今貴女が感じている痛みが同じであれば良いなと思い、そっと寄り添うのがきっと「同情」というものなのだろう。
2/21/2026, 1:45:11 AM