「これが消えたら寝ようかな。」水面のように揺れていた。少し赤く、見えていた。見えたものは同じでも、思う気持ちは違っていた。幾度、すれ違った感覚を見送っただろう。擦り切れてなくなる前に、ただ、腹を据えて話してみよう。半刻と過ぎ、すれ違いは終わった。ポッカリ空いた心の穴は、もう何も映さなかった。蝋燭は消えていた。
12/23/2025, 1:33:13 PM